『マッシブ・タレント』(22)日本版公式ツイッターアカウントさんが実施していた「MyBestニコケイ」の投稿で『リービング・ラスベガス』(95)についてツイートした時、久々に映画本編を鑑賞しました。
詳細なネタを含むツイートをするにあたって、うろおぼえの情報ではなく、きちんと精査した内容を投稿しようと思い、きちんと映画本編を観て、サントラ盤のブックレットもしっかり読み直したというわけです。
当然サントラ盤もざっくり聴いてからツイートしたのですが、久々にアルバムを聴いて「やっぱりいいサントラだな」と再認識しました。そして長年ほったらかしにしていたアルバム未収録曲の追加作業を行うことにした次第です。
そのアルバム未収録曲というのが、マイケル・マクドナルドによるジャッキー・ウィルソンのカヴァー”Lonely Treadrops”。
マイク・フィギス監督の友人でもあるスティングがタダ同然で提供したジャズ・スタンダードのカヴァー3曲と、ドン・ヘンリーがカヴァーした”Come Rain or Come Shine”、ザ・パラディノスの”I Won’t Be Going South For A While”、ニコケイが即興的に歌った”Ridiculous”は収録しているものの、この曲だけアルバムに入っていませんでした。
ワタクシこの映画のサントラは1990年代当時もよく聴いていたのですが、その頃はインターネットもやっていなかったので、”Lonely Teardrops”が何のアルバムに収録されているか分からず、CDで聴くのは諦めておりました。そして現在に至るまでサントラに曲を補完する作業を怠っていたのでありました。
あれから20数年。ネットで検索してみたところ、すぐに当方の探していた曲が見つかりました。「The New York Rock and Soul Revue: Live at the Beacon」というライブアルバムにマイケル・マクドナルドの”Lonely Teardrops”が収録されていたのでした。ライブ音源だったんですね…。
「The New York Rock and Soul Revue」というのは、ドナルド・フェイゲンの妻、リビー・タイタスがプロデュースした音楽プロジェクトで、前述のアルバムは1991年のライブの音源を収録したものだったようです。
…というわけでこのアルバムから”Lonely Teardrops”を『リービング・ラスベガス』のサントラに追加して拡張盤の出来上がり。
ついでに「ザ・パラディノスの曲でアルバムが終わるのはちょっと違うかな」と長年思っていたので、収録曲の順番も一部入れ替えてウォークマンにサントラの音源データを入れました。これで自分が納得して聴ける『リービング・ラスベガス』のサントラになったかなと思います。
ところで日本盤サントラの差込解説書に「ルー・ロウルズ、トレイシー・ソーン(エヴリシング・バット・ザ・ガール)、ジュリアン・レノンなどミュージシャンが脇役で出ている」との記述がありまして、当時のワタクシは必死になってソーンの出演シーンを探したことがあったのですが、たぶん同姓同名の別人だと思います。“Waitress at Mall”という役の登場シーンを確認しましたが、どう見てもEBTGのトレイシー・ソーンとは別人でしたので。
ちなみにルー・ロウルズは人のよさそうなタクシー運転手、ジュリアン・レノンはバイカー・バーのバーテンで出ています。
ほかにも『L.A.コンフィデンシャル』(97)のステンズランドの人(グラハム・ベッケル)や『フルメタル・ジャケット』(87)のハートマン軍曹の人(R・リー・アーメイ)、『レインマン』(88)のヴァレリア・ゴリノ、『24 -TWENTY FOUR-』のザンダー・バークレイなど、映画やドラマシリーズでおなじみの俳優や映画監督が脇役で大勢出演しているので、彼らの出演シーンを改めてチェックするという楽しみ方もあります。
超低予算で撮ったからこそ、メジャースタジオ作品には出せない独特の”味”がある作品ではないかと思います。是非マイク・フィギス監督のコメンタリー付きで映画を観てみたいものです(ブルーレイにはそういう特典がなかったので)。
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