「塗装しなくても、設定に近い色を再現!!」
ごめんなさい。今回ばかりは外箱のこのキャプションを見て
「いや、全然近くないでしょ!」
…とツッコミを入れてしまいました。
そんなわけで本日はHGUC ローゼン・ズールのお話。
いや、先に発売されたアンジェロ専用ギラ・ズール(以下アンジェロ・ズール)もこの成形色だったら、
「あー、あの色はキットだとこの成形色にしかならないのね」と納得出来たのですが、
アンジェロ・ズールがかなり設定に忠実な成形色を再現していたので、
ローゼン・ズールも同じ色になるんだろうなーと思ったわけです。
実際、模型誌に掲載されたローゼン・ズールのテストショットもほぼ設定通りの成形色だったし。
ところがいざ製品版を見てみたら、濃紫色のパーツが見事なまでのあずき色。
おしるこ色。
楽天イーグルス色。
というか、ガルバルディβの成形色でしょコレ。
素組み派&部分塗装派にはツラすぎるキットです。
TOYOTAパッソ特別仕様車のCMを見る度に、
「あぁーあずき色だぁー、ローゼン・ズールの悪夢がぁぁ」と反応してしまうようになりました。
アクシズ・ショックならぬローゼン・ショック。
で、先日仕事の打ち合わせついでに、
デザイナー兼プロモデラーのDaiさんと「なんであんな成形色になったのか」という話になったのですが、
「アンジェロ・ズールを発売した時に成形色のクレームが来た説」
「塗料を買わせたい塗料メーカーの陰謀説」
「データ入稿の際に色を間違った説」
…など、様々な珍説が出て来たのですが、Daiさんの口から
「アンジェロ・ズールの成形色のままローゼン・ズールを作ると、(薄紫のパーツの)プラの裏地が透けるから、色を濃くしたのではないか」
という説が登場。
つまり「始めにあずき色ありき」ではなくて、
「薄紫のパーツの色を濃くしたので、その結果濃紫のパーツの色も濃く(=あずき色に)せざるを得なかった」のではないか、という事らしい。
なるほどねー。確かにローゼン・ズールのパーツは薄いやつとか細いやつとか凹凸が細かいやつとかありますからね。
とはいえ、これはあくまで推測であって、真相は分かりません。
何にしても、バンダイさんにはこのヘンな成形色の責任取って、
HGUCガルバルディβを出して頂きたいと思います。出たら買います。
ちなみにエリオット・ルイスの『エンジョイ・ザ・ライド+マスタープラン』のジャケットデザインとフライヤーデザインを担当したのは、
ローゼン・ズール成形色談義で興味深い説を聞かせてくれたDaiさんです。
デザインでもいい仕事をして下さいます。