マヤさんのセカンドアルバム「MOSS」が発売になったので速やかに購入。
先頃リリースになったシングル”Blue Hippo”は未収録で、コンセプト的には今回のアルバムとは別ということらしい。
Maya Hawke – MOSS (amazon)
Maya Hawke – MOSS (TOWER RECORDS)
■以前のブログ
ブライアン・フェリーの「Love Letters EP」とマヤ・ホークの「Blue Hippo」をデジタルダウンロードで購入。
https://www.marigold-mu.net/blog/archives/11616
ファーストアルバム「BLUSH」は、お父さんのイーサン・ホークの盟友ジェシー・ハリスの全面プロデュースで製作されましたが、今回はマヤさんとベンジャミン・ラザー・デイヴィスの共同プロデュース。
ミックスやエンジニアリング、共同作曲などでウィル・グレーフェ、クリスチャン・リー・ハトソンが名を連ねています。
今回はジェシーさんの手を離れて、来日時も帯同したバンドメンバーと曲を作り上げていった感じなのかな。
来日時にマヤさんとジェシーさんにインタビューした時は、「マヤさんが詞を書いて、それをもとにジェシーさんがメロディをつける」という曲の作り方をしていて、「役割がハッキリしているから、その分ケンカしなくていいの(笑)」とマヤさんが言ってましたが、
セカンドアルバムではソングライティングに積極的に取り組んでいるようなので、シンガーソングライターとして成長したということなのでしょう。
■BANGER!!!で書いた独自インタビュー記事
『ストレンジャー・シングス』ロビン役マヤ・ホークが音楽活動もしてるって知ってた? ジェシー・ハリスとのコラボレーションについて語る
https://www.banger.jp/movie/23477/
「BLUSH」に収録された”Menace”や”So Long”のような変化球テイストのアレンジは少なくなった印象。
“Animal Enough”のようなロック色の強い曲がなくなって、サウンド的には前作よりもストレートなアコースティック・フォーク・ポップに仕上がっていると思います。
“South Elroy”のアレンジとか、ウィル・グレーフェがバックコーラスで参加した”Crazy Kid”がちょっと凝っているかなと。
アコースティックギターの柔らかい音でバックを支えつつ、エレクトリックギターが割とエッジィな音を立てていたりする曲があるのもヒネリが利いていてよいです。
マヤさんの私小説的な詩の世界と、軽く口ずさむような心地よい声のボーカルは健在。
アルバムを延々聴いていられます。
1曲ごとのメリハリという点で言えば「BLUSH」のほうが個性のあるアルバムで、サウンドの統一感という点では「MOSS」のほうがかちっとした音世界が構築されたアルバムと言えるかなと思います。
シンガーソングライターとしてネクストレベルに移行したマヤさんの歌が堪能出来る一枚です。年末にかけてじっくり聴かせて頂きます。
余計な話ですが、オビ部分の説明書きで「独特な誌世界が展開する充実の内容」と書いてありまして、「詞世界」もしくは「詩世界」との変換ミスがあって勿体ないなと思いました