今年もいろいろサントラ盤を購入したので、「これは買ってよかったなぁ」と思ったアルバムを挙げていきたいと思います。
新作のサントラよりも旧作のエクスパンデッド盤を買う機会のほうが多かったのかな。
その1;『スカーフェイス』(83) 2枚組エクスパンデッド盤
真っ先にあげるとするなら、やはりこの一枚でしょう。
学生時代に初めてこの映画を観た時から約30年、「ジョルジオ・モロダーの劇伴をフルで聴きたい」というワタクシのささやかな願いが叶ったアルバムでした。
このサントラが発売される前に、BANGER!!!でもこんなコラムを書いてました。
『スカーフェイス』 過激なバイオレンスにセクシーなディスコ音楽!
EDM界の巨匠ジョルジオ・モロダーの功績
https://www.banger.jp/movie/59235/
SCARFACE Expanded Motion Picture Soundtrack (TOWER RECORDS:輸入盤)
SCARFACE Expanded Motion Picture Soundtrack (TOWER RECORDS:輸入盤国内流通仕様)
SCARFACE Expanded Motion Picture Soundtrack (amazon:輸入盤国内流通仕様)
その2:『L.A.コンフィデンシャル』(97) エクスパンデッド・スコア盤
先日買ったばかりですが、これも25年近く発売を待ち続けたスコア盤でした。
拡張盤(完全盤)になっても収録曲が16分ほど増えた程度というのは意外でしたが、先日ブログに書いたとおり、この追加収録分は金額やプレイタイムに換算出来るものではないんですよね。
その3:『ザリガニの鳴くところ』(22)
マイケル・ダナさんの新作は欠かさず購入しているワタクシではありますが、このアルバムはダナさんらしさが出ていて素晴らしかった。ちゃんとCDプレス盤で発売されたのも嬉しかったですね。
サントラ盤に音楽解説を書かせて頂く機会に恵まれなかったのは正直落ち込みましたが、その代わりBANGER!!!でダナさんへのインタビュー記事が書けたからよかったです。
本屋大賞1位のミステリーを映画化!
『ザリガニの鳴くところ』“湿地帯の音楽”って?
劇伴作曲家に独占インタビュー
https://www.banger.jp/movie/87084/
Where the Crawdads Sing – Original Motion Picture Soundtrack (amazon)
Where the Crawdads Sing – Original Motion Picture Soundtrack (TOWER RECORDS)
その4:『ダブルボーダー』(87) 2枚組エクスパンデッド盤
Intradaから2021年に発売になった拡張盤のサントラ。
Disc 1にスコアを完全収録(まさかの予告編音楽つき)して、Disc 2には通常盤の内容を丸々収録した構成になってます。
「1950年代チックなオーケストラ音楽は欲しくないんだ」というウォルター・ヒル監督の意向を汲んでジェリー・ゴールドスミスがシンセの割合が多めなスコアを作曲しているのが大変聴き応えあり。
今まで映画本編を観る機会がなかなかなかったのですが、ザ・シネマで1月に放送があるようなので絶好のタイミングでのサントラ購入となりました。
ダブルボーダー<リマスター完全盤>(Extreme Prejudice) – amazon
オリジナル・サウンドトラック ダブルボーダー (リマスター完全盤) – TOWER RECORDS
その5:『リベンジ』(90)
サントラのリリースは2016年だから結構前ですが、ワタクシの母が「久しぶりに『リベンジ』が観たい」と言い出したことがきっかけで、ついでにサントラも買ったという感じでした。
1,000枚限定でのリリースだったサントラが7年経ってよく買えたなと思いました。ジャック・ニッチェの貴重なスコアアルバムです。
その6:『ダイ・ハード』(88) 30周年記念3枚組リマスター・エディション盤
これも発売は2018年ですが、ムービープラスで『ダイ・ハード』の第1作&第2作の放送をやっていて、つい購入してしまったアルバムです。
2011年に発売になった2枚組のサントラを持っているし、また同じような内容のアルバムを買うには値段も高いという理由で購入を見送っていたのですが、購入を見送った結果、円安で当時よりさらに値段が高くなるという泣きたくなるような状況になってしまいました…。
とはいえ収録曲も旧盤より増えたし、ライセンス的に収録は難しいのではないかと思われたジェームズ・ホーナーの『エイリアン2』(86)とジョン・スコットの『Man On Fire』(87)の流用曲も収録されていて、買っておいて損はないアルバムだったなと思った次第です。
ダイ・ハード 30周年記念盤(5000セット限定3枚組)(輸入盤) – amazon
その7:『トップガン マーヴェリック』(22)
劇伴と歌モノを収録したタイプのアルバムだったので「スコアアルバムは出ないのかな」と思いつつ購入したアルバムでしたが、ツボを抑えた劇伴のセレクトで思いのほか満足度の高いアルバムでした。
2022年になって、ハロルド・フォルターメイヤーのモティーフを活かした新しい劇伴が聞けるとは実に感慨深い。日本盤ボーナストラックでは歌モノではなく劇伴が追加されたところも嬉しかった。
トップガン マーヴェリック:オリジナル・サウンドトラック (通常盤:特典なし) – amazon
トップガン マーヴェリック オリジナル・サウンドトラック<通常盤> – TOWER RECORDS
その8:『ジェイコブス・ラダー』(90) 30周年記念2枚組エクスパンデッド盤
最近『運命の女』(02)や『フラッシュダンス』(83)、『危険な情事』(87)を衛星の映画チャンネルで観直して、「エイドリアン・ラインはやっぱりすごい映画監督なのではないか」と改めて思って、amazonでたまたま在庫があったので監督への敬意を込めてサントラを買いました。2年前に発売になった限定盤がよくまだ買えたなと我ながら思いました。
『ジェイコブス・ラダー』もすごい映画でしたからね…。ああいう映像を撮れるライン監督はやっぱり鬼才ですよ。寡作なのが本当に惜しまれます。巨匠モーリス・ジャールの前衛的な音楽も印象的。
Jacob’s Ladder: 30th Anniversary (Original Soundtrack) [Expanded Edition] – amazon
その9:『インビジブル』(00) 2枚組エクスパンデッド盤
巷での評価があまり芳しくないうえに、ポール・バーホーベンもあまりお気に召さない作品のようですが、透明人間化のシークエンスは初見時になかなか衝撃的だったし、プロモーションでバーホーベンがエリザベス・シューと来日してご機嫌だったのをリアルタイムで見たこともあり、個人的に印象に残っている映画です。アルバムの概要は先日書いたブログをご参照下さい。
最近買ったサントラ盤(『インビジブル』2枚組エクスパンデッド盤)https://www.marigold-mu.net/blog/archives/11855
当時買ったVareseのサントラ盤が震災の時にダメになってしまったので、今回Intradaから発売になった拡張盤を購入出来て大変嬉しかったです。
Hollow Man – Expanded Original Motion Picture Soundtrack (TOWER RECORDS)
その10:『ボーン・アイデンティティー』(02)チューメセント・エディション盤
なぜか「デラックス・エディション」ではなく「Tumescent Edition」と銘打たれている拡張盤(”拡張”という言葉をスパイ映画っぽくしてみたのかもしれません)。シリーズ初期のなるべく予算を抑えて作っていた頃のジョン・パウエルの劇伴は、いま改めて聴くと電子音多めでなかなか新鮮でした。
The Bourne Identity (Tumescent Edition) – TOWER RECORDS
せっかくこうして今年買ったサントラ盤を振り返ってみたわけですから、年末年始にじっくり聴いて過ごそうと思います。