ブライアン・フェリー「Retrospective: Selected Recordings 1973-2023」デラックス・ボックスセットを聴いて年末年始を過ごしたお話。

自分はブライアン・フェリー(とロキシー・ミュージック)のオリジナルアルバムは全部持っているし、フェリーさんのレア音源も企画盤やサントラでかなり集めている方だと思うので、公式サイトでアナウンスがあったCD5枚組+フォトブックのボックスセットは、果たして買うべきかどうかと正直かなり悩みました。

しかしDISC FIVEのレア音源集の魅力には抗えず、それ以上にフェリーさんの音楽を40年近く追ってきた身としては、これはコレクションとして買っておくべきアイテムなのだろうと思い直し、割と早い時期に予約注文した次第です。

Retrospective: Selected Recordings 1973-2023 [CD/Super Deluxe Boxset] – amazon
Retrospective: Selected Recordings 1973-2023 (Super Deluxe Boxset) [5CD+BOOK]- TOWER RECORDS

その後発売日(というか日本国内ショップの入荷日)が遅れたり、お届け予定日の数日前に受取先のコンビニがまさかの1週間臨時休業に入ってしまったり…と予期せぬ事態に見舞われたものの、紆余曲折を経て11月下旬には当方の手元に製品が届きました。

ボックスセットといっても先頃発売になった「マムーナ」のCD3枚組デラックス・エディションぐらいと思っていたのですが、ライナーノーツつきフォトブックが気合いの入った出来映えだったため、当方の想像以上に現物はサイズが大きかったし重かった。

豪華ブックレットには各曲ごとに演奏に参加したミュージシャンの名前が記載されているので、映画のサントラでもスタッフクレジットまでつぶさに目を通す自分としては、こういう細かな情報が実に有難い。

収録曲は全て書き起こしするのが面倒なので、画像をご覧下さい。

おそらく選曲のテーマとしては、

■DISC ONE | THE BEST OF BRYAN FERRY
 オリジナル曲とカヴァー曲を含めたベストセレクション(つまり最新ベストアルバム)

■DISC TWO | COMPOSITIONS
 オリジナル曲のベストセレクション

■DISC THREE | INTERPRETATIONS
 カヴァー曲のベストセレクション

■DISC FOUR | THE BRYAN FERRY ORCHESTRA
 「ブライアン・フェリー・オーケストラ」名義で自身の曲をジャズアレンジした作品のベストセレクション

■DISC FIVE | RARE AND UNRELEASED
 このボックスセット最大の目玉であるレア音源集

…という感じではないかと。

ちなみにDISC ONEの内容のアルバムだけバラ売り的にリリースされておりまして、前述の通り2024年版「ベスト・オブ・ブライアン・フェリー」的な内容のアルバムになっていると考えられます。

Retrospective: Selected Recordings 1973-2023 (CD1枚のみ) – TOWER RECORDS

しかしながらフェリーさんがトレント・レズナー&アッティカス・ロスとコラボした新曲「Star」は、DISC ONEではなくDISC FIVE収録でレア音源扱いになっているのが抜け目ないというかなんというか…。「Star」をお安く聴くには6曲入りのデジタル版EPで買うか、曲を単体で買うかすればいいということかな。

Bryan Ferry / Retrospective: Star – amazon music

なおレア音源集は自分が既に持っている曲と持っていない曲が半々くらいでした。

例えば映画『ザ・フライ』(86)のイメージソング”Help Me”や、『フェノミナン』(96)のエンディングテーマ”Dance With Life”などは未収録。でも『レジェンド/光と闇の伝説』(85)のアメリカ公開版テーマソング”Is Your Love Strong Enough?”はロングバージョンで収録。
そういえば何度目かのリニューアルを行ったベスト盤で、フェリーさんはクレイグ・アームストロングの”This Love”をカヴァーしていましたが、あれも未収録だったなぁ…。DISC FIVEに入れてほしかったんだけど。

したがって、数年前にフェリーさんの企画盤や映画のサントラをかき集めて自作した「Morigold版ブライアン・フェリー レア音源集」もまだ需要があり、ウォークマンから音楽ファイルを削除できないのでありました。

それにしてもフェリーさんの曲はいい…。変に社会派路線の歌詞に行ったり、説教臭いことを歌ったり、サウンドの方向性がガラッと変わってしまったりしないのが素晴らしい。普遍的なラブソングとしてどのアルバムも安心して聴ける。
ブライアン・フェリー・オーケストラは結構ドラスティックな路線に行った感じでしたが、フェリーさんのボーカルが入ると「いつものフェリーさんのサウンド」になるのでそれほど違和感がなかったりする。

高かったけど買ってよかった一品でした。

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