遅ればせながら、先日『アイアンマン2』(10)を鑑賞。ブロックバスター
映画でミッキー・ロークの勇姿を再び見る機会に恵まれるとは・・・と、
期待度MAXで劇場に足を運んだのですが、何かロークの扱いがイマ
イチで大いにガッカリ。
今回のローク兄貴の役どころは、アイアンマン=トニー・スターク(ロバ
ート・ダウニー・Jr)に粘着質的な恨みを抱くロシア人のイワン・ヴァンコ役。
言うなればメイン悪役だったわけですが、最期があっけなさすぎ(泣)。
前作のメイン悪役だったオバディア・ステインは、終盤でアイアンモンガー
を駆ってトニーと熱いタイマンバトルをさせてもらえたのに、今回のローク=
ウィップラッシュ(バージョン2)はトニーとサシで勝負させてもらえなかった
のが何より悲しい。アイアンマン&ウォーマシーン(ローディのスーツ)の
タッグが相手じゃどう考えても分が悪いし、負けても何だか納得がいかない。
ロークがメイン悪役の割には武器商人のジャスティン・ハマー(サム・ロック
ウェル)が執拗にトニーに干渉してくるので、どっちがメインの悪役か分から
なくなってるのも痛い。後半のバトルは「ウィップラッシュ対アイアンマン」を
やりたいのか、「ドローン(アイアンマンのデッドコピー量産機)対アイアン
マン」をやりたいのか、どっちなんだと思ってしまった。たぶん、両方やりた
かったんだと思いますが、そりゃ欲張りすぎってもんです。
せっかく復活したミッキー・ロークを使ったんだから、最期はトニーとの
タイマン勝負で派手に散らせてあげたかった。
そもそも、今回は124分の中に話を詰め込みすぎの感がありますな。ざっと
思い出しただけでも「トニーとイワンの親の代からの因縁」、「スーツを巡る
トニーとアメリカ政府(国防省)の確執」、「トニーの身体を蝕むアーク・リアク
ターの副作用」、「ライバル企業や諸外国によるスーツの技術の盗用」などの
エピソードがあったわけですが、何か、全部最後にバタバタと片付けてしまっ
て話が散漫になってしまってます。今回はトニーとイワンの確執に絞って、
残りのエピソードは3作目とか4作目にとっておいた方がよかったんじゃない
かと思いました。せっかくいい素材が揃っているのに、うまく料理しきれずに
浪費しちゃった感じ。勿体ないやね。
僕は個人的に続編映画でやってほしくないと思っている事がいくつか
ありまして、
1. とにかく1作目よりアクションを派手に作ろうとする
2. 必要以上に新キャラを投入する
3. メインキャラを演じる役者が交代する
4. 作曲家を代える
・・・の4つが特に重要なポイントなのですが、思えば『アイアンマン2』は
これらを全部やってしまっていたわけで。ま、ローディ役のテレンス・ハワー
ドが降板したとか、作曲家がラミン・ジャワディからジョン・デブニーに代わ
ったと聞いた時にイヤーな予感はしたのですが、ああ、やっぱりという感じ
でした。
その点、やっぱり1作目はよく出来てたなぁ。