日曜に東京国際フォーラムで開催されたシャルロット・ゲンズブールのコンサートに行ってきました。
今回のアルバム「IRM」は鬼才ベックの全面プロデュースなので音にクセがあって、購入当初は僕もとっつきにくい印象を受けたのですが(ファンの間でも賛否真っ二つに分かれていたような気がする)、いざライブで「IRM」のナンバーを聞いてみると非常にカッコよかった。特にノれそうでノれないぶっといリズムがナマで聞くと最高。前作「5:55」の収録曲も演奏していたけど、ベック色の強い前者とプロデュース:ナイジェル・ゴッドリッチ、作曲:AIRのドリーミン&メランコリックな雰囲気の後者が一緒に演奏されても、楽曲に統一感があったのが見事。これも編曲の妙というやつでしょうか。
シャルロット様の繊細な歌声と、パワフルなバンドの演奏(素人目に見てもサポートミュージシャンはかなりの手練)が渾然一体となって、フレンチポップスのような、それでいてオルタナ・ロックのような、唯一無二の世界観を作り上げているのが素晴らしい。華奢な身体でドコドコとパーカッションを叩く姿もキマってました(時々キーボードもチョロっと弾いてた)。映画『アイム・ノット・ゼア』のサントラからボブ・ディランのカヴァー”Just Like AWoman”を歌ってみたり、最後にオトーサン(=言うまでもなくセルジュ・ゲンズブール)の”Couler Cafe”をカリプソ調でカヴァーしてみたり、サプライズ的な選曲もあってこれまた最高。いやー、いま思い返してみても実にいいライブでした。未だ夢心地です。
ところで肝心のシャルロット様ですが、華奢だけど割とボーイッシュな雰囲気でした。服装も白のタンクトップに黒のジャケット、ボトムはグレー系のパンツルック。髪も無造作ヘアで化粧っ気ゼロ。そのせいかすごく若々しく見えた。ま、以前からこういう「飾りっ気のなさ」(どこまでが”地”で、どこからが演技なのか分からないところとか)が魅力の女優でもありましたが、改めていいなぁと思った。人妻でもノー問題です(最近こんな事ばっかり言ってるな・・・)。
ちなみにこの方、以前『ジェイン・エア』のプロモーションで来日した時に、記者会見もTV出演もインタビューもプライベートの時間も全部同じ服で通しきったという伝説(?)の持ち主。こういうところ、たぶん今も変わってないだろうな。自然体で素敵です。
今回の公演はツアーパンフを売ってなかったから、サポートメンバーのフルネームが分からなかったのですが、シャルロット様のオフィシャルサイトを調べてみたらツアーサポートメンバーの名前が載ってました。多分、今回の日本公演もこの顔ぶれだと思います。
Bram Inscore (Bass)
Amir Yaghami (Strings, Guitar, Percussions)
Brian LeBarton (Keyboard)
Nichole Morier (Guitar, B-Vox)
Eric Gardner (Drums)
ギターのニコールさんがジャコメッティの彫刻のようなモデル体型で、すごく印象に残ってます。Electrocuteというユニットをやっているっぽいです。