『トロン:レガシー』のサントラが最高にイカす件

tron legacy

数日前にamazonから届いた『トロン:レガシー』(10)のサントラ盤、これが最高にイカす。
期待していた以上に素晴らしいデキ。毎日延々リピートして聴いてます。

ダフト・パンクがスコアを手掛けると聞いた時は、もっとロボット・ロックでテクノロジックで仕事は終わらない感じの全編ハウス系エレクトロ・スコアになるのかなーと思っていたのですが(そういう曲もいくつかあります)、いやしかし、これほどまでに壮大なオーケストラ・スコアを聞かせてくれるとは思わなかった。

アルバム1曲目の”Overture”で登場するメイン・テーマもなかなかスケールが大きくていい感じだし、他のスコアもオケとテクノビートがうまく融合してます。時々レトロ・フューチャリスティックなシンセ・サウンドが挿入されるのも初代『トロン』(82)を彷彿とさせてグッと来る。聴き方によってはちょっと『ダークナイト』(08)っぽいスコアもありますが、『ダークナイト』も『トロン:レガシー』もエレクトロ・ミニマル・ミュージックという事で、音楽の方向性が同じという事なのでしょう。

ブックレットのクレジットを見ると、スコアのミックスをリモート・コントロール・スタジオで行っていて(ミキサーは勿論アラン・メイヤーソン)、”Adagio For Tron”の編曲を手掛けているのがハリー・グレッグソン=ウィリアムズ作品でよく名前を見かけるトビー・チュウで、スペシャル・サンクスとしてハンス・ジマー、ジョン・パウエル、HGW(・・・と、なぜかクリストフ・ベック)に謝辞が述べられている点に注目が行きます。

さらに「おおっ」と思ったのが、オーケストレーション・コンサルタントとしてブルース・ブロートンの名前がクレジットされている事。先日スカパー!のシネフィル・イマジカで『カナディアン・エクスプレス』(90)を観ながら「最近ブロートンの名前を聞かなくなったなー。最後に劇場映画でこの人の名前を観たのは『ロスト・イン・スペース』(98)だったっけ」などと考えていたら、『トロン:レガシー』でまさかの対面。この人選、ちょっと嬉しくなりました。

何はともあれ、このサントラはかなり楽しめます。ジマー一派の音楽がお好きならまず買って損はないでしょう。個人的には、ダフト・パンクの二人がこれだけ本格的にオーケストラ・スコアを書いてくれた事に感動すら憶えてしまいました。

こりゃ本編も楽しみですなー。17日が待ち遠しい。