I am Number Four (音楽について)

i am number four

D.J. カルーソという監督は作品ごとに作曲家を変えてくるので(トーマス・ニューマンからクリストフ・ベック、フィリップ・グラスにジェフ・ザネリ、果てはブライアン・タイラーまで、何とも節奏のない人選)、次に誰を起用するのか読めない人です。

今回の『アイ・アム・ナンバー4』(11)では、トレヴァー・ラビンを起用しました。
割と手堅い人選で来たなぁ、という印象。

ラビンのスコア盤がCDでリリースされるのは、『ゲット・スマート』(08)以来でしょうか。ディズニーがサントラ盤を主にダウンロード形式でリリースする事にしたせいで『魔法使いの弟子』(10)とか『ウィッチマウンテン/地図から消された山』(09)がダウンロード販売オンリー(しかも日本のiTunesから買えない)になってしまったからなぁ。それゆえ、今回のスコア盤リリースは素直に嬉しい。

サウンドは「オーケストラ+打ち込み+時々ギター」といういつものラビンの作風でした。アクション映画であると同時に青春ドラマでもあるので、ナイーヴなギター・ソロをフィーチャーした楽曲もあり。『ナショナル・トレジャー』(04)とか『ディープ・ブルー』(99)あたりのサウンドを彷彿とさせる出来です。ファンなら安心して聴ける幕の内弁当的なアルバムかと。

ちなみに今回の日本盤、ちょっとしたご縁があってラビン本人に話を聞く事が出来ました。3.11の震災後にお願いしたインタビュー(のようなもの)だったので、ラビンも今回の震災に心を痛めていたようで、日本のファンを気遣ってひとことメッセージを添えてくれました。

トレヴァー・ラビンといえば、何かとゴタゴタが続いた1980年代の”再結成イエス”の中心人物だったわけで、気難しい人なんじゃないかとか、イニシアチブを取りたがる人なんじゃないかとか、いろいろ考えてしまったのですが、いざ話を聞いてみるとフツーに気のいいオジサンでした。これなら傲慢そうなマイケル・ベイとか、大金持ちのジェリー・ブラッカイマーともうまくやっていけるよなぁ、という印象でございました。

『アイ・アム・ナンバー4』のサントラで日本を元気に・・・なんてお為ごかしは申しませんが、ランブリング・レコーズさんからリリースになる国内盤で、ラビンの日本への”思い”が少しでもリスナーに伝わってくれれば幸いです。

『アイ・アム・ナンバー4』オリジナル・サウンドトラック
音楽:トレヴァー・ラビン
品番:GNCE-7093
定価:2,625円

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