『ドラゴン・タトゥーの女』(11)のパンフを読んでいたら、
使用曲リストのページの末尾に
「ツェッペリンの楽曲はどれも素晴らしいが、使用は非常にハードルが高い」
・・・というフィンチャーのコメントが載っていたのですが、
となるとブルーザー・ブロディも「移民の歌(Immigrant Song)」の使用許諾をもらうのに苦労したって事でしょうかねぇ。
これぐらい有名な曲だと、勝手に使うわけにもいかないだろうし。
まぁそれはさておき、
『ドラゴン・タトゥーの女』の音楽で個人的に嬉しかったのが、
Bryan Ferryの”Is Your Love Strong Enough”のカヴァー。
まさかトレント・レズナーがこの曲をカヴァーするとは夢にも思わなかった。
カヴァーを演奏したHOW TO DESTROY ANGELSは、
レズナーとアッティカス・ロス、そしてレズナーの奥様のマリクィーン・マーンディグの3人によるロックバンド。
(マリクィーンのヴォーカルは映画本編のオリジナル・スコアでも何曲かフィーチャーされてます)
エレクトロニカ調のアレンジがカッコイイ。
で、ブライアン・フェリーの原曲はこんな感じ。
ジェリー・ゴールドスミスのスコアを丸ごとタンジェリン・ドリームのものに差し替えた、
悪名高き『レジェンド/光と闇の伝説』(85)アメリカ公開版のテーマソングでした。
この曲のPVで何が一番笑えるかというと、
トム・クルーズの出演シーンを丸々カットして、
あたかもフェリーさんとミア・サラが共演しているように映像を編集しているところ。「色男はボクだけで十分なのさ」というフェリーさんのキザ男っぷり(あるいはジェラス・ガイっぷり)が映像から伝わってきます。
もっとも、高橋幸宏氏が90年代にラジオ番組(確か「TOSHIBA Premier 3」だったと思う)で語っていたところによると、
この時期のフェリーさんは70年代初期に比べるとだいぶ性格的に丸くなっていたそうですが。
僕はフェリーさんもロキシー・ミュージックの音楽も大好きなので、
これはこれでいいと思います、はい。
デヴィッド・ギルモアのギターソロで、
ロード・オブ・ダークネス(ティム・カリー)を撃退しているような構成になっているのも面白いです。