『機動戦士ガンダムUC』のep5、「黒いユニコーン」で狂った感じの大暴れを披露したユニコーンガンダム２号機、通称「バンシィ」。
アームド・アーマーVN／BSの凶悪な破壊力がなかなか恐ろしいMSだったわけですが、「バンシィ」と聞くと、『女神転生』シリーズを遊び倒した自分はつい妖精族の悪魔（この表現は語弊がありますが、ゲーム内での通称・俗称という事でご了承下さい）「バンシー」を思い出してしまうのです。
実際、ユニコーンガンダム２号機の方の”バンシィ”も、名前の由来はこのメガテンシリーズに登場するアイルランドの死の妖精と同じようです。
宝島社刊の『真・女神転生II 悪魔大辞典』によると、バンシーというのは「一般的に天寿を全うせずに死んでしまった美しい乙女」で、「由緒正しい旧家の人間や音楽の才能がある者の家に近づき、その家の者が死ぬ時に現れて泣き叫ぶ」不吉な妖精なのだとか。
外見的特徴としては、「いつも泣いているので真っ赤な目をしている」「青白い顔から長い髪をなびかせ、灰色のマントを纏っている」との事。バンシィのカラーリングは黒とゴールドだから、全体的なカラーは違いますが確かに目（カメラアイ）は赤ですね。パイロットも美しい乙女＝マリーダさんだったし（まぁep6からはリディ少尉の乗機になりますが…）。
ユニコーンに比べるといささかマイナーな伝説・伝承のキャラクターだし、ゲームの中でもそれほど使い勝手のいい悪魔ではなかったバンシーではありますが、『ガンダムUC』の世界では”不吉な存在”として今後も暴れてくれる事でしょう。
今期『ケルティック・ロマンス』というケルト神話を題材にしたアルバムをリリースした身としては、こうしてケルト神話やアイルランド伝承のキャラクターが注目されるのは実に有難かったりもします。まぁ「バンシィ」と聞いてどれだけの人がググってアイルランド伝承に行き着くかは分かりませんが…。
ちなみに『ケルティック・ロマンス』のブックレットに同梱されている『リーアディンとクーラザーの伝説』のストーリーダイジェスト訳には、クー・フーリン、ドワーフ、ミョルニル（本来は北欧の雷神トールの持つハンマーの名称ですが、ここではバイキングの名前になってます）といった単語が出て来ますので、メガテン好きの方もこの機会に是非お買い求め下さい、という感じです。
