BRAKE / ブレーキ

brake

スティーヴン・ドーフが車のトランクに監禁されて悪戦苦闘するシチュエーション・スリラー。
ドーフは製作総指揮も兼任。2012年作品。
『[リミット](10)』を観て「俺もこんな映画に主演したいぜー」と思って作ったと思われます。
何しろ全編ほぼひとり芝居なので、演技力を披露するにはうってつけの題材ですから。
 

監禁場所が車の中なので、『[リミット]』よりは展開に動きがあるのがミソ。
予備知識を一切入れずに観たら、B級とはいえそこそこ楽しめました。
外の様子を「見えそうで見えない」感じでチラ見せするのもスリリングでいいかな、と。
ドーフの日本語吹替えが小山力也氏というのは、
明らかにジャック・バウアーのイメージでしょうね。
必死の形相で電話をかけまくるところとか、
悪態つくところとか、もうそのまんま(セリフ回しも何か似てる)。

しかしこの映画で最も面白いのは、ブライアン・タイラーの音楽。
「車のトランクに閉じこめられた男のドラマ」という事で、
随所でクルマの音を使ったオリジナル・スコアを書き下ろしています。

映画のメインテーマのPVがこれ。

エンジン始動音、ウインカーの点滅音、
パワーウインドウの開閉音、サイドブレーキを引いた音、
各種スイッチを押したり捻ったりした時の音、
エンジンの金属パーツを叩いた時の音などをサンプリング&加工して、
パーカッション代わりに使ってしまうというナイスな音楽を作り上げました。
一応、メインテーマ的なメロディーもちゃんと存在するのが素晴らしい。
奇をてらっただけの音楽じゃありません。

タイラー自身もドラムにギターにベースにピアノに…と、
ワンマンバンド状態。タイラーさんカッコイイぞ!
ちなみにレコーディングで使った車はタイラーさんの愛車だそうです。
いい車に乗ってますなぁ。

 

 

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