「何だか映画通の間で評判いいみたいだから」という理由で、
ジョゼ・パジーリャ監督作『エリート・スクワッド』(07)と、
続編『エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE』(10)をイッキ観した今年の夏。
見事にこのハイテンションかつカオスな世界観にハマってしまいました。
BOPE版『グッドフェローズ』(90) meets 『フルメタル・ジャケット』(87)みたいな1作目も面白いし、
1作目のノリから一転、リオ警察・政界の汚職に肉薄したポリティカル・スリラーな続編も興味深い。
同じキャストとクリエイターが作った正統な続編でありながら、
違うテイストのブラジル特殊部隊モノが楽しめるので、非常にお得感がありますね。
BOPEを率いるナシメント隊長の生き様がなかなかアツい。
「悪党と汚職デカは許さねぇ」というブレない正義感にシビれます。
このシリーズを観る際はなるべく間を置かず、
2作イッキに観てしまう方がテンションが上がっていいと思います。
映画が気に入ったのでサントラ盤は出てないのかなーと調べてみたら、
1作目のサントラがMilan Recordsから発売になっていたので即購入。
音楽担当のペドロ・ブロンフマンは、
パジーリャ監督がメガホンを取るリメイク版『ロボコップ』(14)にも抜擢されているので、
アントニオ・ピントに次ぐ今後要注目のブラジル人作曲家かと。
というわけで、サントラ盤の方も結構楽しんで聴いているのですが、
Amazonでの評価が日米共に不当に低い。
その最大の理由は、映画のオープニングで流れるあの威勢のいい曲が未収録だから。
そりゃあの曲が入ってないのは残念ではありますが、
だからといってアルバムの評価まで下げるのはいかがなものかと。
ブロンフマンがブラジリアン・テイストのイカすスコアを書き下ろしてるし、
O Rappaの”Lado B Lado A”(エンドクレジット曲)や、
MC Juniorの”Rap Das Armas”、
Titasの”Policia”などのアガる劇中使用曲も楽しめるわけですからねぇ。
(R.E.M.の”Shiny Happy People”はアルバム未収録)
というわけで、「あの曲」についていろいろ調べてみました。
まず曲名は”Tropa de Elite”。映画のタイトルと同じですね。
演奏はTihuanaというブラジルのミクスチャー・ロックバンド。
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとかリンプ・ビズキットとかフェイス・ノー・モアとか、
あの系統のバンドかなと。
「それじゃあ彼らのアルバムを買えばあの曲も入ってるよね?」
…という話になるわけですが、
どうもオリジナル・アルバムには収録されていないようで、
「Tropa de Elite Ao Vivo」というライブ盤にのみ、
ライブバージョンの”Tropa de Elite”が収録されているようでした。
CDでの入手は難しそうですが、iTunesで購入出来ます。
まぁ権利関係とかバンド側の意向とか、
諸般の事情でサントラに入れたくても入れられなかった曲なのでしょう。
とりあえず”Tropa de Elite”の購入方法はここでご紹介させて頂きましたので、
足りない曲を自分で補完して、
自分だけの『エリート・スクワッド』サントラ盤を作って頂ければと思います。
ところで自分の買ったサントラ盤がミョーにチープな造りだと思ったら、
これCD-R盤じゃないですか(泣)。まぁ安かったからいいですけどね…。