映画『ニード・フォー・スピード』(14)の見どころは何かといったら、
まぁ10人中9人の方は(あるいは全員)「クルマ」もしくは「カーアクション」と答えるでしょう。
しかし映画情報番組や映画雑誌とは違う切り口で本作の見どころを紹介させて頂くと、
『ニード・フォー・スピード』の魅力はネイサン・ファーストの燃える音楽!
そして劇中登場する二人のヒロイン(を演じる女優さん)!
…だったりもするのです。
メインのヒロインはジュリア役の”イモたん”ことイモージェン・プーツ。
『28週後…』(07)でゾンビ軍団&ゾンビ化したロバート・カーライルから逃げ回り、
『フライトナイト/恐怖の夜』(11)ではバンパイアのコリン・ファレルに狙われていた、
なかなか素敵な作品選びをなさる女優さんです。
この映画ではイギリス人の女性バイヤーの役を演じていますが、
まぁ前述のキャラの流れを組む行動派で気の強いヒロインですね。
公道レース主宰者のモナーク(マイケル・キートン)から、
“Crazy Little Tart”と呼ばれるような(「じゃじゃ馬娘」みたいなニュアンス?)女子です。
イモたんの魅力も捨てがたいのでありますが、
ワタクシ的にはサブヒロインのアニータを演じたダコタ・ジョンソンを大プッシュしたいのであります。
1989年生まれの24歳。
名字とお顔を見てピンと来た方もいらっしゃるかもしれませんが、
このダコタ様、父親は『特捜刑事マイアミ・バイス』のクロケット刑事ことドン・ジョンソン、
母親は『ボディ・ダブル』(84)、『ワーキング・ガール』(88)のメラニー・グリフィスなのです。
両親のGood Lookingな遺伝子を奇跡的なバランスで受け継いだお顔立ちがたまりませぬ。
(どちらかといえば父親似…かな?)
『ソーシャル・ネットワーク』(10)にもアメリア・リッター役で出演していましたが、
断然本作の方が輝いて見えますねー。
本作で演じているアニータは、主人公トビー(アーロン・ポール)の元カノ。
いろいろあって今は主人公のライバルの嫌味な男ディーノ(ドミニク・クーパー)と交際中。
でもアニータの弟のピートはトビーの自動車工場で働いていて、
ディーノの提案した公道レースで実弟が事故死、
元カレのトビーが刑務所行きになって複雑な立場に置かれてしまう…という、
薄幸なキャラ設定がこれまた魅力的。
じゃじゃ馬娘と薄幸女子、
あなたはどちらのタイプがお好き?
男優陣はざざざーっと駆け足で紹介(ヒドイ)。
主人公トビー役のアーロン・ポールは、
TVシリーズ『ブレイキング・バッド』(08~11)のジェシー・ピンクマン役のあの人。
クルマ映画でポール・ウォーカーの向こうを張るには童顔すぎてややカリスマ不足ですが、
顔に似合わぬ太い声には妙な迫力があります。
敵役のディーノを演じるのはドミニク・クーパー。
代表作は『デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-』(11)ですかね。
個人的には『DATSUGOKU -脱獄-』(08)のムショで貞操の危機(?)にさらされる
若い囚人役が印象に残ってます。
トビーの仲間でパイロットの資格を持っているベニー役は、
カニエ・ウェストのレーベルから独り立ちしたラッパー「キッド・カディ」ことスコット・メスカディ。
チーフ・メカニックのジョーを演じるのはラモン・ロドリゲス。
『世界侵略 ロサンゼルス決戦』(11)の活躍で知られていると思いますが、
個人的には「ジャガイモをサイレンサー代わりに使う」という斬新な方法を披露した、
『プライド&グローリー』(08)の極悪チンピラ・テーゾの演技が忘れられません。
ハイテク・オタクのフィン役はラミ・マレック。
この人『ニード・フォー・スピード』の前日に試写で観た『オールド・ボーイ』(13)にも出ていて、
「『オールド・ボーイ』でジョシュ・ブローリンにカナヅチで頭をカチ割られた人がまた出てる!」
…と、何の因果か試写で立て続けに見ることになって笑ってしまいました。
偶然とはいえ、ものすごい確率だと思います。
あと、ハイウェイのサービスエリアでトビー&ジュリアを見つけて追いかけ回す保安官役で、
『コン・エアー』(97)や『トレーニング デイ』(01)の武闘派俳優ニック・チンランドが出てました。
その場面で、ジュリアが『ネイビーシールズ』(12)のDVDを棚からひっくり返して逃げ回る
という内輪ネタが挿入されているのでお見逃しなく。
(『ネイビーシールズ』は本作のスコット・ワウが監督した映画なのです)
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