先日、いつもお世話になっているフレイヴァー・オブ・サウンドのNさんと電話でお話し
した際、「最近、MILK BOSSAの新作を出したんですよー」という情報を聞きまして、
ありがたい事にサンプル盤を送って頂きました。
まずこの場を借りてNさんとSさんにお礼申し上げます。どうもありがとうございました。
・・・というわけで、「MILK BOSSA」シリーズについて簡単にご説明致しますと、
洋楽のヒット曲を毎回特定のテーマに基づいて、ボサ・ノヴァ・アレンジで心地よく
カヴァーしてしまおうじゃありませんか、という人気企画盤でございます。
1作目は特にテーマがなかったような気もしますが、2作目は「eighties」(ニュー・
オーダーとかシャーデーなど)、3作目は「Marcela(ロベルト・メネスカルの実娘)が
選ぶカヴァー集」、4作目は「AOR」(ボビー・コードウェルとかフィル・コリンズなど)
をテーマに誰もが知っているヒット曲をカヴァーしてきたわけですが、今回は
「acoustic」がテーマとなっておりました。
つまり、カヴァーする原曲もアンプラグドでアコースティックな感じの曲を選んで
みましたという事ですな。
ギルバート・オサリバンの「Alone Again」とか、スザンヌ・ヴェガの「Luka」、ロバータ・
フラックの「Killing Me Softly With His Song」(『アバウト・ア・ボーイ』(02)でネタに
されていた曲です)・・・といえば大体どんな感じがお分かりになるかと思います。
もともとアコースティックな曲なんで、ボサ・ノヴァとも相性抜群。ソフトなヴォーカルと
柔らかいギターの音色が何とも心地よいです。原曲を知っている人は「なるほど、
そういう解釈でカヴァーしたか」と思いながら聴いてみるのもまた一興。
個人的に一番ツボだったのは、ニール・ヤングの「Only Love Can Break Your Heart」
のカヴァーですかね。幸宏さんのカヴァー(「A Day in the Next Life」収録)で何度も
聴きましたし、つい先日もライブ盤「A Night in the Next Life」の完全版で聴いた
ばっかりだったもんでして。「なるほど今回はこういうカヴァーで来たか」と、言ってる
そばから先に述べたような聴き方をしてしまいました。これが音楽ライターの性って
やつなんでしょうか。
何はともあれ、ボサ・ノヴァ好きの方はシリーズごと押さえておきたい一品でしょう。
『MILK BOSSA acoustic』
レーベル:フレイヴァー・オブ・サウンド
品番:PUCY-1068
定価:2,000円