竜巻映画といえば『ツイスター』(96)を真っ先に思い出しますが、
「あれよりもっとデカい竜巻の映画を、いま流行りのPOVでやっちまおうぜ!」
…というノリで製作したと思われるディザスター・パニック映画、
『イントゥ・ザ・ストーム』(14)の内覧試写を7月某日に観てきました。
2D字幕版での鑑賞だったので、
3Dで観た時の映像の迫力がどのくらいかは分かりませんが、
音響効果は凄まじかった。
巨大竜巻がごごごごごごぉぉぉぉぉーーと唸りを上げる度に座席が揺れてました。
あれを体験するためだけにでも、映画館でこの映画を観る価値はあるかと。
ホームシアターでやったら音がデカくて近所迷惑になりますし、
ヘッドホン装着だと「椅子が揺れる」という体験は出来ませんので。
こういう映画はやはり3Dで観たいところですが、
吹き替え版でお笑い芸人を使ってるというのがちょっとね…。
脇役とはいえ、映画の前半は結構出番が多いキャラなんですよ。
「3D字幕版」の上映があることを切に願います。
『ツイスター』は脚本が淡泊な割に上映時間が1時間50分くらいあって、
思ったよりも間延びした感じでしたが、
こちらは上映時間89分という何とも思い切った仕様。
前半30分くらいで登場人物のバックグラウンドをざざーっと紹介して、
あとは巨大竜巻の猛威をとくとご覧下さいという構成。
「人間ドラマが浅い」とか、
「キャラの描き込み不足で登場人物に共感出来ない」とか言い出す評論家がいそうな気がします。
しかしこの映画を観に来る人の大多数は、
「デカい竜巻が暴れ回るところを見せてくれよ!」
…という人たち(筆者含む)なので、
人間ドラマの描写はこれぐらいでいいと思います。
これ以上ドラマに時間を割いたら、
逆に「ドラマはいいから竜巻を見せろ!」と文句を言われると思うので。
POV映画というとフェイク・ドキュメンタリー的な作りが基本ですが、
この映画の場合は表現方法の一環としてPOVを使っただけで、
ことさらドキュメンタリー色は強調していない感じ。
監督は『ファイナル・デッドブリッジ』(11)のスティーブン・クォーレですが、
さすがに今回はあそこまで無惨な死に方をする人はいません。
(ひとり結構ショッキングな死に方をする人がいたけど、ネタバレになるから内緒)
とはいえ竜巻の描写は『ツイスター』より格段に凄くなっていて、
ガソリンスタンド(だったかな?)の火災を巻き込んだファイアー・トルネードとか、
物語後半の5つの竜巻が合体したEF5級トルネードの迫力はかなりのものです。
(予告編でジャンボジェット機を重々しく吹き飛ばしているアレですね)
このご時世、ディザスター映画に対してやや神経質になっておりますが、
まぁ本作の場合ドキュメンタリーでも何でもないので、
フィクションと割り切ってご鑑賞頂くのがよろしいかと思います。
余談ですが弊社契約アーティストのチャーリーさん(Charlie DeChant)も、
10年くらい前に自宅のあるエリアにハリケーンが襲来して、
「あん時は家の屋根が一部飛んでしまってのぉ」…と言ってました。
でもその後ハリケーンの猛威にインスパイアされて、
「Like The Weather」なんてアルバムを作ってしまったぐらいですから、
いやーアメリカ人はタフですね…。
ワタクシも見習いたいと本気で思いました。
登場人物についてはまた次回。
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