先日『NY心霊捜査官』(14)を観てきたのですが、
いやーなかなか恐かった。
恐かったというか、ショック演出に何度もビビらされました。
暗いところから突然ドーーン!とブキミな物体が現れたり、
静かな場面で急にガシャーーン!とデカイ音が鳴ったり、
「そろそろこのへんで何か起こるぞー」と分かっちゃいるけど、
どんなに身構えていても結局驚かされるチキンな私。
心臓に悪い映画だわー。
監督は『エミリー・ローズ』(05)とか『フッテージ』(12)のスコット・デリクソン。
『エミリー・ローズ』みたいな尋常ならざる格好をする女性キャラも登場するけど、
「くらいよーせまいよーこわいよー」的な映像は、
どちらかというと『フッテージ』の流れを組んでますね…。
今回の映画は「悪魔祓い」の要素が入っているため、
「悪魔に憑かれてしまった人」が登場するのですが、
その不幸なキャラ、サンティノを演じているのが個性派俳優のショーン・ハリス。
ガリガリに痩せ細って全身傷だらけ。
蒼白で目に生気がなくヨダレを垂らすことも辞さない怪演を見せております。
まぁショーン・ハリスといっても、
ほとんどの人にとっては「誰それ?」といった感じかもしれませんが、
ワタクシこの人の顔を映画でよく見かけておりまして、
しかも出演作の大半がイカレた役だったり、
キモチ悪い役だったり、
そもそもフツーの人間じゃなかったり、
「怪優」の名にふさわしいフィルモグラフィをモノにしてしまっている人なのです。
自分がこの俳優を初めて見たのは、
マイケル・ケイン主演のヴィジランテ映画『狼たちの処刑台』(09)でした。
ハリスが演じていたのは、ヤクでラリった麻薬と銃の密売人ストレッチ。
「コイツ本当にラリってるんじゃないか?」という迫真の演技が、
キモチ悪いことこの上ない(注:褒め言葉)。
マイケル・ケインにあっさり処刑されましたが、インパクトのある役でした。
次に見たのがショーン・ビーン主演の『必殺処刑人』(07)。
ここでハリスが演じていたのは国防義勇軍くずれのホテル警備員サイモン。
ホテル内で起こる犯罪や売春を監視カメラで覗きながら悶々としているアブナイ男です。
まぁこの人の存在が「シロウト処刑人軍団」結成のキッカケになるのですが、
いかんせん情緒不安定かつ歪んだ倫理観の持ち主なので、
メンバーと仲違いを起こして早々に強制脱退させられるという、
心底どうしようもないキャラでした。
「いつか何かやらかすんじゃないか」的なヤバイ雰囲気を漂わせた演技が恐すぎ。
そしてその次に見たのが『プロメテウス』(12)だったかな。
プロメテウス号の探索隊メンバー、ファイフィールド役。
宇宙服の中でハッパを吹かしてユルみきった表情を浮かべてましたね…。
で、最近になって知ったのですが、
『0:34 レイジ34フン』(04)のレザーフェイス、クレイグ役は実はこの人だったそうで…。
あと、映画は観たはずなんだけど、
何の役だったか思い出せない『アサイラム/閉鎖病棟』(05)にも出てたらしい。
(たぶん患者役だろうなぁ…)
そして驚くことに『24アワー・パーティー・ピープル』(02)では、
あのイアン・カーティスの役を演じていたらしい。
この映画はちゃんと観たのですが、
当時はハリスのことを意識して観ていませんでした。スイマセン。
この人、今後フツーのキャラクターを演じる機会はあるのかしらと思ったのですが、
新作は『Mission: Impossible 5』(15)の悪役とのこと。
おおお、大出世ではありませんか!
やっぱり彼の怪演を見てる人は見てるんですねー。
ちなみにいかにも日常的にタバコを吸っていそうな風体のショーン・ハリスですが、
一切タバコは吸わないらしいです。
一度見たら忘れない顔だと思うので、
今後ショーン・ハリスという俳優は要チェックですぜ。
まずは『NY心霊捜査官』で彼の怪演を見てみて下さいまし。
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