ブライアン・フェリーの曲でロニー・スペクターがバックコーラスって豪華な顔合わせですねの巻

avonmore

昨年のアルバム購入以来、
ちょっと時間が空くとつい聴いてしまう、
ブライアン・フェリーの新譜『AVONMORE』。

歌・演奏・録音・ミックスいずれも完璧、
捨て曲なしの名盤だと個人的には思っているのですが、
最近は断然トラック8のONE NIGHT STANDがフェイバリット・ソングなのであります。

ナイル・ロジャース(Guitar)、マーカス・ミラー(Bass)、
そしてメイシオ・パーカー(Sax)らの演奏をフィーチャーし、
黒人音楽(=ソウル)のグルーヴをフェリーさん流に再構築したダンサブルな曲なのですが、
中でもロニー・スペクターのバックコーラスが素晴らしい。

ロニー・スペクターと言うと”知る人ぞ知る”みたいな感じですが、
Be My BabyやBaby, I Love Youのヒットでおなじみ、
ザ・ロネッツのヴェロニカ・ベネットです(御年71歳)。
で、そのBe My Babyで一躍有名になったロニーに、
この曲の間奏パートで”Baby I love you”,
“Baby I want you”と歌わせるフェリーさんのセンスに胸が熱くなるのです。

ロニーさんはフィル・スペクターとの不幸な結婚&ドロ沼離婚訴訟で、
自由に歌わせてもらえない生活を余儀なくされたり、
ロネッツの楽曲の著作権使用料を未払いのままにされたり、
ロックの殿堂入りを妨害されたり(理由:フィルが理事会員だったから)、
とにかく悲惨な生活を強いられた方でして。
ワタクシの母などはフェリーさんの新譜にロニーさんが参加していると聞き、
「ロネッツの人ってまだ活動してたんだぁ」と言ってましたが、
ワタクシ自身もそう思いましたよ、ええ。

 

で、ワタクシ昨年『バックコーラスの歌姫たち』(13)というドキュメンタリー映画を観て
確かな実力を持ったシンガーが、
辣腕プロデューサーや音楽業界そのものに利用されて、
残酷なまでに夢打ち砕かれる過程を観ていたので、
ロニー・スペクターのバックコーラスに胸が熱くなったわけです。
(以前も書きましたが、この映画で語られるダーレン・ラヴのエピソードは気の毒すぎて泣けてきます)

ロニーさんは『バックコーラスの歌姫たち』には出ていませんでしたが、
ダーレン・ラヴ同様に悲惨な境遇に陥っても、
いろんな意味で彼女を”愛していた”ミュージシャンのサポートを受けて、
こうして昔とほとんど変わらぬ声を聞かせてくれているのだなぁ、と思うと、
“Baby I love you” “Baby I want you”というたった2フレーズのコーラスが、
とても愛おしく思えてくるのです。

BBCの音楽番組でONE NIGHT STANDを演奏したようですが、
やはりロニーさんのバックコーラスがないと若干寂しい感じですね。。

 

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