BLURの新譜が思った以上にポップで安心したというお話

the magic whip

ジャケ写がコレだし、
先行シングル「Go Out」のミュージックビデオがあんな感じだったので、
期待半分・不安半分という状態だったブラーのニューアルバム『The Magic Whip』。
発売日当日にタワレコで購入して約1ヶ月が経ちましたが、
今回のアルバムは個人的にかなり気に入ってます。

中国語のジャケット(裏面とか背面のデザインも限りなく中国的)、
香港のスタジオでのレコーディング、
トラック10のPyongyangという曲タイトルから、
『モンキー:ジャーニー・トゥ・ザ・ウエスト』とかゴリラズのHong Kongみたいな曲が多いのかなとか、
政治風刺ソングが多いのかなとか、
当初は何かと不安要素が多かったのですが、
いざアルバムを聴いてみたら、なかなかポップな曲が詰まっているじゃありませんか。

『Think Tank』ほどデーモンさんの趣味性(ワールドミュージック色)も強くなくて、
『13』のような聴いていて疲れるような実験音楽的要素もほとんどなくて、
『無題』(5作目)ほどローファイ路線にも行ってなくて、
いい感じにサウンドが煮詰まっているなぁ、という印象。
ひねくれてるけど洗練されている音とでも申しましょうか。

デーモンさんのソロ『Everyday Robots』とゴリラズの路線に進みがちなサウンドを、
グレアム・コクソンとプロデューサーのスティーヴン・ストリートが、
本来あるべきブラーの方向に引き寄せた感じの音なのではないかなと。
非常に聴きやすいです。

New World TowersとかPyongyangはデーモンさんのソロ路線の曲だし、
Ice Cream Manのエレポップ・サウンド、
Ghost Shipのリゾート・ミュージック感覚はゴリラズを彷彿とさせるのだけれども、
前後の曲と通して聴くと「ブラー」という枠組みにきちんと収まってる(と思う)。
Go Outはグレアムさんのささくれ立ったギターが全開だし、
Popsceneを彷彿とさせるI Broadcastのハジケた音を聴くと、
「ああ、ブラーは今でもこういう曲を作ってくれるのか」と嬉しくなりましたね。。

 

今回のアルバムで個人的に好きな曲を3つ挙げるとするならば、
トラック7のMy Terracotta Heart、
トラック9のGhost Ship、
トラック6のI Broadcastですね。
Mirrorball(トラック12)のブルージィなギターのフレーズもいいなぁ…。

 

日本盤ボーナストラックのY’all Doomedはインスト曲。
この曲だけ『13』路線の実験音楽風…と言えるかもしれません。

ちなみにタワレコ店頭でもらったポスターはこんな感じでした。

blur_poster

購買意欲をそそるジャケ写とは言い難いですが、
『ザ・マジック・ウィップ』はいいアルバムだと思います。
『13』と『シンク・タンク』で、
「こんなんオレ(アタシ)の知ってるブラーじゃないよぉぉ」と離れてしまったリスナーの方は、
この機会にブラーのもとに帰ってきてみてはいかがでしょうか。

 

Daryl Hall & John Oates 関連商品 好評発売中!

■Eliot Lewis / 6 & One
レーベルショップ
iTunes
6 & One - Eliot Lewis

■Eliot Lewis / Enjoy The Ride+Master Plan
レーベルショップ
Enjoy The Ride (iTunes)
Enjoy the Ride - Eliot Lewis

Master Plan (iTunes)
Master Plan - Eliot Lewis

■Charlie DeChant / Like the Weather
レーベルショップ
 iTunes
Like the Weather - Charlie DeChant