先日『アーロと少年』(15)の日本版サントラにライナーノーツを書かせて頂いたのですが、
個人的に大変やりがいのある仕事でした。
…と申しますのも、この映画の音楽を担当しているのが、
弊社リリース作品『ケルティック・ロマンス』のマイケル・ダナ&ジェフ・ダナ兄弟だったからです。
彼らが『アーロと少年』の音楽を担当することは、
2014年の秋頃から知っていたのですが、
ディズニーから公式発表があるまでは情報を出さないようにしてました。
ダナ兄弟との交流もかれこれ8年から10年くらいになるし、
ディズニー映画だから日本版のサントラも出そうなので、
「自分がライナーノーツを担当出来ればいいなぁ」とずっと考えてはおりましたが。
マイケルさんもジェフさんも、
「もし君がライナーノーツを書くことになったら、いろいろ教えてあげるよ!」
…と言ってくれていたので、
「何としてでもこのサントラの仕事をモノにしたい」という思いは日に日に強くなっていきました。
で、去年の秋頃に以前お世話になったディズニーの方にお話してみたところ、
「そういうことでしたら是非!」ということで、
幸運にも『アーロと少年』のライナーノーツ執筆の機会を頂くことが出来たのでした。
今の仕事を続けてもう10年以上になりますが、
久々に夢が叶った気分になったというか、
心の底から喜びがこみ上げてきましたね。。
エイベックスさんから正式に仕事を頂けたのが12月の下旬くらいだったので、
自分にとってはこれが最高のクリスマス・プレゼントになった気分でした。
マイケル・ダナはハンス・ジマーやダニー・エルフマンに比べると年間の作品数が少ないし、
サントラの日本盤が発売になる機会も少ないので、
(『ライフ・オブ・パイ』(12)はアカデミー賞の作曲賞を獲ったのに国内盤が出なかったですからね~)
自分にライナーノーツの仕事が回ってくるチャンスが非常に少ないわけです。
実際、自分もこの13年の間でマイケルさんのサントラの仕事をしたのは、
2007年の『アメリカを売った男』の1回だけでした。
自分のレーベルの『ケルティック・ロマンス』を含めれば2回ということになりますが、
いずれにしろ仕事の機会が少ないことに変わりはないわけで。
それだけに、今回の『アーロと少年』の仕事はすごく嬉しかった。
思えばディズニーさんとエイベックスさんは『オズ はじまりの戦い』(13)の時も、
当初リリース予定だったサントラ盤がCDで発売できなくなって、
ダニー・エルフマンにインタビューしたワタクシの音楽解説原稿がボツになりそうになったけど、
せっかくのインタビュー原稿をボツにしてしまうのは勿体ないということで、
急遽劇場用プログラム(=パンフレット)に掲載して下さったんですよね。。
ありがたいことです。
関連記事:『オズ はじまりの戦い』サントラ盤用の解説原稿が映画のパンフに載ってます、という話。
ワタクシが『アーロと少年』のサントラの仕事をすることになったのをマイケル&ジェフさんに伝えたら、
彼らも「おお、よかったじゃないか!」と喜んでくれまして、
「音楽について知りたいことがあったら何でも聞いてくれよ!」と言ってくれましたので、
今回は彼らにみっちりインタビュー出来ました。
読み物として充実したものになっているのではないかなと思います。
…というわけで話が長くなってしまいましたので、
『アーロと少年』の音楽については次回改めてご紹介させて頂きますが、
一般的なイメージの恐竜映画の音楽とはちょっと違った感じで面白いですよ。
そして意外なことに、『ケルティック・ロマンス』の曲に近いスコアなんかもあったりします。
「ピクサー映画でもダナ兄弟の音楽はユニークだった」ということで、
詳しくはまた次回。
『アーロと少年』オリジナル・サウンドトラック
音楽:マイケル・ダナ&ジェフ・ダナ
レーベル:Walt Disney Records/エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ
品番:AVCW-63127
発売日:2016/03/09
価格:2,500円(+税)
※2018年8月25日追記
Walt Disney Recordsのライセンスがエイベックスからユニバーサルミュージックに移ったのに合わせて、『アーロと少年』のサントラ盤もユニバーサルからリイシューされるようです。