ある意味、クラウス・バデルトの新作サントラ。予告編音楽集『Directors Cuts – EXTREMELY EPIC!』発売!

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、
予告編音楽のコンピレーションアルバム『Directors Cuts – EXTREMELY EPIC!』にライナーノーツを書かせて頂きました。

それにしてもランブリングさんはImmediate Musicの「Trailerhead」シリーズに始まって、
Two Steps From Hellにロバート・エトール氏のミュージック・ライブラリー「Q-Factory」の日本独自編集盤、
そして本盤…と予告編音楽の名盤を次から次へと繰り出して参りますねー。

ワタクシ的には長年「映画サントラといえばランブリング・レコーズ」という認識だったのですが、
今やそれに加えて「予告編音楽のコンピ盤といえばランブリング・レコーズ」というブランドイメージ(?)が加わった感じです。

 

ワタクシも映画音楽ライターとして予告編音楽の紹介などさせて頂いているわけですが、
映画好き/サントラ愛好家の方々に予告編音楽の話をするとよく返ってくるのが、

パターンA:「でもそれって映画本編では使われてない曲なんでしょ?」
パターンB:「あまり聞いたことのない名前の作曲家だなぁ~」

…というリアクションだったりします。

まあパターンAについては、
そもそも予告編音楽というものがそういうものだから致し方ないとして、
今回の「Directors Cuts – EXTREMELY EPIC!」に関して言えば、
パターンBのリアクションが返ってくる確率は極めて低いと言えるでしょう。
何と言っても、

あのクラウス・バデルトが書き下ろした予告編音楽が収録されているのですから!

 

バデルトさんといえばハンス・ジマーのお弟子さん総動員で音楽を作った『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(03)で、メイン作曲家としてクレジットされたあのお方です。
さらに言えばみんな大好き『リベリオン』(02)の音楽を手掛けて、
姉妹編的作品『ウルトラヴァイオレット』(06)の音楽も担当して、
リモート・コントロール・プロダクションズの音楽をこよなく愛するサントラファンを魅了したあのバデルトさんです。

近年はヨーロッパ映画中心の作曲活動を行っていて、
ハリウッド映画の音楽を手掛けていた頃とちょっと違った作風になっていたり、
以前に比べるとサントラ盤がリリースされる機会も少なくなったりしていたのですが、
今回のアルバムではハリウッドでキレッキレのアクション・スコアを鳴らしていた頃を彷彿とさせるバデルトさんの音楽が11曲も楽しめます。
まさにバデルティスト(Badeltist=バデルトさんの熱烈ファンのこと。造語)必携のアイテムですよこれは!

ちなみにランブリングさんの宣伝資料によると、
バデルトさんの音源は日本盤にだけ特別に収録を許可されたものなのだそうです。
だからもし他の国で「Directors Cuts」の独自編集盤を出そうと思っても、
バデルトさんの音源の収録許可は下りないということになるのでしょうね。
いや~~ランブリングさん、素晴らしい仕事をして下さいました。

 

なお前回の「Trailer Hits」同様、
こちらの「Directors Cuts」も一般レコードショップ/ヴィレッジヴァンガード同時発売です。
amazonでも発売日(6/7)には製品が納品されているはずなので、
バデルトさんの新作音源を一日千秋の思いで待ち続けたリスナーの方は、
この機会に是非「Directors Cuts – EXTREMELY EPIC!」を手に取って頂ければと思います。
バデルトさん以外の作曲家もリモート・コントロール人脈だったりして、
今回は「結構名前を聞いたことのある作曲家」の方々が音楽を提供しているので、
リモート・コントロール系アーティストのサントラが好きな方にも聴いて頂きたいアルバムですね。

『Directors Cuts – EXTREMELY EPIC!』
音楽:クラウス・バデルトほか
レーベル:Rambling RECORDS
品番:RBCP-3183
発売日:2017/06/07
定価:2,500円+税

 

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