先日ちょろっとtwitterでもお知らせ致しましたが、
ソニー・ミュージック ジャパン様からのご依頼で、
旧作サントラ全50タイトル・低価格リイシュー企画「<聴くシネマ名作選>サウンドトラック1000」にて5タイトルのライナーノーツを書かせて頂きました。
まずワタクシが担当させて頂いた映画のタイトルだけざざーっとご紹介すると、
『アルマゲドン』(スコア盤)
『インデペンデンス・デイ』
『パシフィック・リム』
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
『トゥルーライズ』
…の5タイトルでございました。
『パシフィック・リム』と『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は、つい数年前に公開されたばかりの新しい作品だし、
当時のライナーノーツ原稿をそのまま使い回すものだとばかり思っていましたが、
どうもそういうものでもないらしい。
この企画の担当の方曰く、「公開当時の反響と、(数年経った)今だから書ける情報を入れてほしい」とのことでした。
つまり当時では知り得なかった情報とか、
「あの頃こうだったけど今はこうなったんです」的な映画の評価や作曲家のキャリアの変遷とか、そういう内容を書く必要があったと。
で、ワタクシの場合は(年齢的に)比較的最近の映画のほうが得意だろうということで、90年代以降のスコアもののタイトルが回ってきたというわけです(たぶん)。
それではひとつずつサントラの概要をざっくりご紹介して参りますか。
『アルマゲドン』(98)スコア盤
言わずと知れた90年代を代表するアクション超大作。
イエスのギタリスト、トレヴァー・ラビンの映画音楽家としての出世作でもあります。
映画公開当時はスコア盤にエアロスミスの主題歌が入ってないということで、
「主題歌が入ってないからつまらない」
「(ソングコンピ盤と)間違って買った」
…などと音楽の出来とは違うところで不当に評価が低かった不遇のアルバムでした。
しかし『すばらしき映画音楽たち』のおかげで”スコア盤”という概念が広く浸透した今こそ、このスコア盤も本来の聴き方で楽しんで頂けるのではないかと思います。
『アルマゲドン・ザ・スコア』オリジナル・サウンドトラック
音楽:トレヴァー・ラビン
レーベル:Sony Music Japan International
品番:SICP-5977
発売日:2018/12/05
定価:1,000円+税
『インデペンデンス・デイ』(96)
おそらく「破壊王」「大味帝王」の異名を取るローランド・エメリッヒ監督の最高傑作かと。
そして当時新進の作曲家だったデヴィッド・アーノルドが一気にブレイクした作品。
20年以上経った今聴いても”アガる”、フルオケ・スコアのお手本のようなアルバムですねー。
数年前にLa-La Land Recordsからエクスパンデッド完全盤が発売されましたが、
割と早々に売り切れてしまった記憶があります。
いつか再販されるその日まで、このリーズナブルなお値段になった通常盤を聴いて気長に待ちましょう。
『インデペンデンス・デイ』オリジナル・サウンドトラック
音楽:デヴィッド・アーノルド
レーベル:Sony Music Japan International
品番:SICP-5978
発売日:2018/12/05
定価:1,000円+税
『パシフィック・リム』(12)
もはや説明不要の巨大ロボ好き&怪獣好きが泣いて喜ぶアクション巨編。
それまで「ハンス・ジマーの舎弟」的な見方をされていたラミン・ジャワディも、
この映画の音楽で「ジャワディやるじゃん」てな感じで一気にファンを増やしました。
映画も大ヒットしたし、ほとんどの人が当時サントラを購入されたと思いますが、
まだサントラを持っていない方、
何らかの事情で売ってしまった方、
当時輸入盤を買って日本盤を買わなかった方は、
この機会に是非ということで。
(日本盤はエンドソングの「ドリフト」がボーナストラックで入ってますので)
『パシフィック・リム』オリジナル・サウンドトラック
音楽:ラミン・ジャワディ
レーベル:Sony Music Japan International
品番:SICP-5979
発売日:2018/12/05
定価:1,000円+税
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)
これも説明不要でしょう。
映画界にV8旋風を巻き起こした世紀末アクションの金字塔。
これもおそらく劇場公開時にほとんどの人がサントラを買ったと思うし、
映画についてはほとんど語り尽くされていると思うので、
「何を書けばいいのかな~」とものすごく悩みました。
(音楽監督のバダミさんにインタビューしたかったのですが、締切がタイトだったので断念しました…)
ホルケンボルフさんの音楽のこういう側面を聴いて頂きたいなーということを書かせて頂きました。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』オリジナル・サウンドトラック
音楽:ジャンキーXL(トム・ホルケンボルフ)
レーベル:Sony Music Japan International
品番:SICP-5981
発売日:2018/12/05
定価:1,000円+税
『トゥルーライズ』(94)
『コマンドー』(85)ほどではないにしても、
テレビで吹き替え版の放送があるとそこそこ盛り上がるのに、
サントラがまったく再販されていなかった『トゥルーライズ』。
今回遂にリイシューされました。
シンセ使いの印象が強いブラッド・フィーデルのオーケストラスコアが聴けるので貴重なアルバムです。
今回のライナーノーツ執筆の仕事で、スクリーミング・トゥリーズの「ダークネス・ダークネス」が劇中のどこで使われていたのかを突き止めることが出来たので、個人的にとてもスッキリした次第です。
どの場面で使われたのか、是非拙稿にてご確認下さい。
『トゥルーライズ』オリジナル・サウンドトラック
音楽:ブラッド・フィーデル(スコア作曲)
レーベル:Sony Music Japan International
品番:SICP-5982
発売日:2018/12/05
定価:1,000円+税
クリフ・マルティネス大好きなワタクシとしては、
『ドライヴ』(11)のライナーノーツも是非書きたかったんですけどね~。
あいにくこちらの仕事は回ってきませんでした…。
まぁ、BANGER!!!でマルティネスの音楽についてそこそこ書けたからそれでいいか、と思ってますが。