幸宏さんのエッセイ集「犬の生活」と「ヒトデの休日」を文庫本で読み返したある夏の日。

先月の話ですが、幸宏さんのエッセイ集「犬の生活」と「ヒトデの休日」をカップリングした新装版の文庫本が発売になるということで、つい買ってしまいました。

自分は1989年/1992年にJICC出版から発売になった単行本を持っているから、わざわざ文庫本(今回は河出文庫刊)を買う必要はないのですが、今回新たに追加された細野晴臣さんの解説が気になって購入した次第です。

文庫「犬の生活/ヒトデの休日」 – 高橋幸宏 (amazon)
文庫「犬の生活/ヒトデの休日」 – 高橋幸宏 (TOWER RECORDS)

で、届いた本を早速読んでみたところ「アレ?」と思うところがひとつありました。
「ヒトデの休日」に載っていた幸宏さんと実兄の高橋信之氏、山本耀司氏、椎名誠氏、信藤三雄氏、田辺年男氏によるほろ酔い座談会が、今回の文庫本では丸ごとカットされていたのです。

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P.D.ジェイムズ『女には向かない職業』を読了、『皮膚の下の頭蓋骨』を読み始める。

先日、学生時代に途中で挫折したP.D.ジェイムズの推理小説『女には向かない職業』を読了しました。
コロナ禍でステイホーム生活が長引くと読書が捗りますね。あまり喜ばしいことでもありませんが…。

ワタクシ大学時代に探偵小説やハードボイルド小説にハマった時期がありまして、ジェイムズ・リー・バークのデイヴ・ロビショー・シリーズや、ジェイムズ・エルロイの「暗黒のL.A. 4部作」などいろいろ読み漁っておりました。

当時『探偵 神宮寺三郎』シリーズにもハマっていて、探偵助手の御苑洋子さんが好きだったワタクシは、『女には向かない職業』=女性探偵ものということで、ちょっと読んでみようかなと手に取った作品でした。

それなのになぜ途中で挫折したのかというと、理由は二つありました。

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北野武 著『不良』を読んでみた。

9月の4連休はどこへも行かず、外出自粛生活を継続すると決めていたので、巣ごもり生活のお供に北野武 著の小説『不良』を買いました。
ハードカバーで1500円+税。

たけしさんの小説を読んでみようかなと思ったのは、Yahoo!ニュースで見た小説の販促用インタビューでいろいろ腑に落ちる(共感できる)ところが多かったから。


そういう考え方を持っている人が、小説ではどういう物語を組み立てていって、どういうテーマを描いているのだろうと興味が湧いてきたわけです。

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スティーヴン・キング『メイプル・ストリートの家』を読む

the house of maple street

ここしばらく忙しくて読書の時間がなかったのですが、自分の中で久々にスティーヴン・キング熱が再発して、短編集『メイプル・ストリートの家』をイッキ読みしました。

この短編集、最初に収録されている「かわいい子馬」が個人的にイマイチで、途中まで読んでずっと放置していたんですね…。
しかし何やら「十時の人々」が映画化されるらしいという話をネットで読んで、そんなに面白い話なのかと思って再び興味が湧いてきたというわけです。

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スティーヴン・キング/『ビッグ・ドライバー』を読む。

big driver

先週、スティーヴン・キングの新刊『ビッグ・ドライバー』を読み終えました。
4編の中編小説を収録した『Full Dark, No Stars』のうち、『ビッグ・ドライバー』と『素晴らしき結婚生活』の2編を収録したもの(残りの2編は『1922』に収録)。
原作者のキング曰く「不愉快で手厳しい(=Harsh)」作品だそうです。

 

図書館の講演会からの帰り道、暴漢に襲われて殺害されかかるも、辛くも一命を取り留めた女性作家テスが、自分を襲った相手への復讐を決意する『ビッグ・ドライバー』。

長年連れ添ってきた夫の「裏の顔」に気づいてしまった平凡な主婦の、恐怖と疑惑に満ちた日々を描く『素晴らしき結婚生活』。
キング自ら”Harsh”と言うぐらいだから、どちらも残虐描写が結構キツい。

『ビッグ・ドライバー』で心身共にボロボロになったテスの描写は痛々しいし、『素晴らしき結婚生活』のほうも、自分の夫が殺人鬼だと知って動揺する主婦ダーシーの心理描写が実に生々しい。ダーシーと夫のボブが対峙するシーンのネットリした会話劇も不気味極まりない。まさに”Harsh”。

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