シリーズの主要なテーマ曲”ほぼ全部乗せ”。『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』のジェフ・ザネリの音楽を味わい尽くす。

エイベックス様からのご依頼で、
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(17)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。

前回のブログでは、タイトな締切スケジュールの中、
音楽監督のボブ・バダミさんと作曲家のジェフ・ザネリさんのご厚意で、
ご本人にインタビュー出来ましたよ!
…というようなことを書かせて頂きましたが、
今回はワタクシなりに『最後の海賊』の音楽を分析してみようかなと思います。

まず今回のサントラ収録曲は以下の通り。

1. Dead Men Tells No Tales
2. Salazar
3. No Woman Has Ever Handled My Herschel
4. You Speak of the Trident
5. The Devil’s Triangle
6. Shansa
7. Kill the Filthy Pirate, I’ll Wait
8. The Dying Gull
9. El Matador Del Mar
10. Kill the Sparrow
11. She Needs the Sea
12. The Brightest Star in the North
13. I’ve Come With the Butcher’s Bill
14. The Power of the Sea
15. Treasure
16. My Name is Barbossa
17. Beyond My Beloved Horizon
18. He’s a Pirate (Hans Zimmer vs Dimitri Vegas & Like Mike) – Bonus Track

 

続きを読む

自称”ザネリスト”の夢かなう。『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』のサントラ盤 好評発売中です!

エイベックス様からのご依頼で、
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(17)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。
音楽はハンス・ジマーからリモート・コントロール・プロダクションズ所属のジェフ・ザネリにバトンタッチ。
ザネリさんはこれまでの全シリーズで追加音楽を手掛けてきたので、
「ジマーさんのお弟子さん」であると同時に、
「『パイレーツ・オブ・カリビアン』の音楽を知り尽くした男」ということになります。

 

続きを読む

ルパート・グレッグソン=ウィリアムズは『ハクソー・リッジ』と『ワンダーウーマン』の音楽でブレイクするか?

昨日から『ハクソー・リッジ』(16)の公開が始まりましたが、
この映画、ワタクシ的にはルパート・グレッグソン=ウィリアムズの音楽に大変興味がございます。
(サントラ盤は昨年購入済み。映画も今月中に観ます)

名前でピンと来る方も多いと思いますが、
ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ(以下RGW)はハリー・グレッグソン=ウィリアムズ(以下HGW)の弟です。
HGWは『スパイ・ゲーム』(01)とか『ザ・タウン』(10)とか『イコライザー』(14)などのカッコイイ音楽で有名ですが、
RGWはどうも「HGWの弟」というだけでこれまで過小評価されてきた向きがありまして、
多作ではあるけれども「誰もが知っているメガヒット作」に恵まれなかったような気がします。

 

続きを読む

『ジーサンズ はじめての強盗』のサントラから選曲のコンセプトを読み解いてみる

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、
『ジーサンズ はじめての強盗』(16)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。

アルバムは既製曲9曲+ロブ・シモンセンのスコア7曲という構成。
ランブリングさんが歌モノ多めのサントラを出すのは割と珍しいのですが、
「音楽がとてもよかったので」ということでリリースすることにしたそうです。
実際、シモンセンのスコアも既製曲の選曲も実にいい感じのサントラだったのですが。

 

続きを読む

ある意味、クラウス・バデルトの新作サントラ。予告編音楽集『Directors Cuts – EXTREMELY EPIC!』発売!

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、
予告編音楽のコンピレーションアルバム『Directors Cuts – EXTREMELY EPIC!』にライナーノーツを書かせて頂きました。

それにしてもランブリングさんはImmediate Musicの「Trailerhead」シリーズに始まって、
Two Steps From Hellにロバート・エトール氏のミュージック・ライブラリー「Q-Factory」の日本独自編集盤、
そして本盤…と予告編音楽の名盤を次から次へと繰り出して参りますねー。

ワタクシ的には長年「映画サントラといえばランブリング・レコーズ」という認識だったのですが、
今やそれに加えて「予告編音楽のコンピ盤といえばランブリング・レコーズ」というブランドイメージ(?)が加わった感じです。

 

続きを読む