さて『フランケンウィニー』(12)の音楽についてなのですが、僕は今回サントラ盤のライナーノーツを担当させて頂いたため、ここでダニー・エルフマンの音楽についてこと細かに書いてしまうと、「ライナーノーツの意味ないじゃん!」という事になってしまうのです。
なので、補足的な事をサラッと書かせて頂く事にします。
さて『フランケンウィニー』(12)の音楽についてなのですが、僕は今回サントラ盤のライナーノーツを担当させて頂いたため、ここでダニー・エルフマンの音楽についてこと細かに書いてしまうと、「ライナーノーツの意味ないじゃん!」という事になってしまうのです。
なので、補足的な事をサラッと書かせて頂く事にします。
こんなブログタイトルにしてしまいましたが、
僕の中では既に答えが決まっておりまして、
『007 ゴールデンアイ』(95)のエリック・セラの音楽はもう断然”是”なのであります。
しかしコアな(年季の入った)007ファンの間では、
セラの音楽は賛否真っ二つ…というか、否定派の方が若干多い感じ。
今度の『007 スカイフォール』(12)の音楽より意見が分かれてます。
「まんま『レオン』(94)じゃん!」とか「こんなの007の音楽じゃねぇ」とか、
結構辛辣な意見もチラチラ見たりもするのですが、
いやかなり面白いですってセラの007音楽。
『ゴールデンアイ』は1989年の『消されたライセンス』以来、
実に6年ぶりのボンド映画だったわけですが、
ピアース・ブロスナン(当時42歳)を5代目ボンドに迎えて、
久々にシリーズを”復活”させるにあたって、
「新鮮さ」と「スタイリッシュさ」を前面に押し出す戦略で行く事にしたのでしょう。
となると、音楽もこれまでのジョン・バリーのスタイルとは違った路線で行きたくなるのが人情というもの。
そこで白羽の矢が立ったのが、
前年に『レオン』がスマッシュヒットを記録して、
英語圏での知名度が上がったエリック・セラだったのではないかと思うのです。
金曜に『007 スカイフォール』(12)のサントラが届いたので、
週末に延々と聴きまくってました。
音楽はサム・メンデス監督のお気に入り、トーマス・ニューマン。
ワタクシはトーマス・ニューマンの音楽が好きなので、
アメリカ人の彼があの007の音楽担当に抜擢されたというのはかなり感慨深いものがありました。
アメリカ人作曲家の起用は『消されたライセンス』(89)のマイケル・ケイメン以来になりますかねー。
トーマス・ニューマンとアクション大作(しかも007シリーズ)というのがなかなか頭の中で結びつかなかったのですが、
なるほどこう来たかと。
『スカイフォール』の前にロマンティックSFサスペンスの『アジャストメント』(11)と、
スパイスリラーの『ペイド・バック』(11)の音楽を担当したのがいい準備運動になったようです。
仕事場から遠くてちょっと不便なMOVIX利府まで出掛けて、
ベン・アフレック監督・主演作『アルゴ』(12)を観てきました。
結論から申しますと、実に見応えのある映画でした。
利府まで遠出して観に行った甲斐があったというものです。
「架空のSF映画『アルゴ』をデッチ上げて、イランの過激派に命を狙われているアメリカ大使館員6人を『アルゴ』の撮影クルーに偽装させて出国させた実在のCIAエージェントの物語」という、ある意味「既に結末が分かっている」ストーリーなわけですが、それをここまでスリリングかつ面白く作れるというのは大したもんです。
終盤のバザールや空港のシークエンスなどは観ていてハラハラさせられるし、それ以外にも結末に至るまでの”過程”を緻密かつ丁寧に描いていて、最後まで観客の興味を引きつけるストーリーテリングがなされています。
たぶんアフレック的には政治的メッセージとか愛国主義的な思想はそれほど重要じゃなくて、「ニセのB級SF映画作り」と「70年代の空気感の完全再現」という部分に本人のシネフィル魂が刺激されたんだろうなーと思います。良くも悪くもいい加減な感じのハリウッド業界を楽しそうに描いているのも好印象。ジョン・グッドマンとアラン・アーキンの貫禄たっぷりな演技がまたいいんだな。合言葉のように「アルゴ、クソ食らえ!」とお互い言い合うところなんか最高ですね。
映画本編については、既にいろんな人がブログとかでレビューを書いていると思うので、ここでは音楽について少々。というか、サントラ補完企画的なコーナーで扱う事にしたいと思います。