幸宏さんのEMI時代のリマスター盤を買い揃えていっています(『BROADCAST FROM HEAVEN』編)

昨年の暮れに紙ジャケ+SHM-CD仕様でリイシューされた幸宏さんのアルバム『EGO』と同時購入したのが、1990年リリースの『BROADCAST FROM HEAVEN』。いわゆる「大人の純愛三部作」の「天国編」です。

BROADCAST FROM HEAVEN (限定盤)(SHM-CD) – amazon
BROADCAST FROM HEAVEN<限定盤> SHM-CD (TOWER RECORDS)

このアルバムは当時母が買いました。確かテレビの歌番組で「1%の関係」を聴いて「いい曲だったから買った」と言っていたような記憶があります。
既にその時「1%の関係」のシングルが出ていたはずですが、幸宏派YMOリスナーの母は即アルバムを買ってしまったのでした。

このアルバムでも『EGO』同様に繊細かつ神経質そうな音は健在。
違いと言ったらアルバムタイトルのように「天国を連想させる音(編曲)」の楽曲があるということでしょうか。
具体的には「6,000,000,000の天国」と「Forever Bursting Into Flame」の2曲。ゴスペル調のコーラスが加わった「Rehabilitation」もそのカテゴリーに入るかな。
このアレンジの妙は、”Additional Arranger”としてクレジットされている上野耕路氏の手腕によるところも大きいのではないかと。
ビートニクス名義の曲のアレンジには、もうひとりの”Additional Arranger”の鈴木慶一氏が携わっていると思いますが。

このアルバムから、スタッフクレジットでしばらく”All songs arranged & performed by Yukihiro Takahashi”という表記になるので、幸宏さんがどの曲で何の楽器を演奏しているのか分からなくなってしまいました。
『EGO』の時は”Vocals, Keyboards, Percussions & Drums”と明記されていたのですが、もっと漠然とした感じのクレジットになってしまった。まあこのアルバムでもいくつかの曲でドラムを叩いているのではないか…と思います。

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幸宏さんのEMI時代のリマスター盤を買い揃えていっています(『EGO』編)

昨年の暮れからユニバーサルミュージックで始まった、高橋幸宏さんのEMI時代(+コンシピオ時代)のアルバムをリマスター盤として紙ジャケ・SHM-CD仕様で発売するリイシュー企画。

自分としては故人の追悼商法的な企画にあまりお金を使いたくないな…という気持ちもあるのですが、幸宏さんのEMI時代のアルバムは2009年のSHM-CDでのリイシュー企画の際にボーナストラックが追加されたアルバム(具体的にはライブ盤の『A NIGHT IN THE NEXT LIFE』とコンシピオ時代の3タイトル)しか買わなかったため、前回購入を見送った再発盤はこの機会に新しいものを買っておこうかと思った次第です。

そんなわけで、まずは1988年リリースの『EGO』から。

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EGO<限定盤> SHM-CD (TOWER RECORDS)

このアルバムを聴いたのはまだ小学生の時でした。
自分より先に3つ年上のイトコ(YMOでは教授派)がアルバムを買っていて、仙台の実家に帰省したときにアルバムの感想を聞かせてくれました。
当時の自分は都内(目黒区)在住で、帰省したときにイトコとYMO談義に花を咲かせるのが一番の楽しみでした。

で、そのイトコ曰く「高橋幸宏の新しいアルバム聴いた? 結構すごいよ」とのこと。
「なにがすごいの?」と尋ねると、「こんな神経質そうな音のアルバムって(なかなか)ないよ」というようなことを言ったのです。

自分の中で「神経質そうな音の幸宏さんのアルバム」といえば『ニウロマンティック』でしたが、その後母(幸宏さん派です)にせがんで『EGO』のアルバムを買ってもらい、「これがイトコの言っていた神経質そうな音なんだな」と思いながら聴きました。

当時の自分は小学生、イトコは中学生でしたが、その歳でこういうアルバムの聴き方が出来た彼は大人だったんだなと改めて思います。ものの見方が大人だったけれども、自分に対して年上マウントを取ることもなかったので、いいイトコだったのだと思います。

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映画『四月の魚』のサウンドトラックアルバムに胸をときめかせたあの頃のこと。

4月1日にWOWOWで『四月の魚』(86)の放送があるということで、先月末は久々にサントラ盤を聴いて過ごしました。

四月の魚 サウンドトラック +2(amazon)
四月の魚 サウンドトラック +2(TOWER RECORDS)

映画が公開になった1986年と言えば、自分はまだ小学生。
YMOリスナーとして幸宏さん派だった母に連れられて、散開ライブや「WILD & MOODY」のライブなどに行ったりはしていたものの、この時の自分は「映画館で映画を観る」という習慣がほとんどありませんでした(アニメ映画をたまに観るぐらい)。洋画はもっぱらテレビの「日曜洋画劇場」や「金曜ロードショー」などで観る感じでした。
そんなわけで、母は自分が学校に行っている間にささっと『四月の魚』を観てきたのでした。

学校から帰って来て母に「(映画)面白かった?」と尋ねたら、「幸宏さんはかわいかったけど、観ていてちょっと恥ずかしかった」と答えていたのをよく憶えています。「なんで?」と聞いたら「演技がヘタだった」という実にストレートな感想が返ってきました。
その時は「ふーん」という感じでしたが、後年(高校生の頃だったと思う)映画を観たら納得しました。

…うん、確かに観ていてちょっとツラインダ…。

ああ、幸宏さんごめんなさい…。

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