「死ぬまでにこれは観ろ! 2022」で『アメリカン・サイコ』のブルーレイを買いました

キングレコードの「死ぬまでにこれは観ろ!」シリーズで、『アメリカン・サイコ』(00)がラインナップに加わっていたので買いました。

『アメリカン・サイコ』 Blu-ray (amazon)
『アメリカン・サイコ』 Blu-ray (TOWER RECORDS)

なんか、ちょっと観ない間に強烈なパッケージビジュアルに変わってたんですね…。

自分が映画館に観に行った頃は、余白を活かしたデザインのポスター/チラシとか、クリスチャン・ベールの陰のある斜め横顔をフィーチャーしたスタイリッシュな写真だったのですが。
まあ映画の内容を考えれば、新装版のビジュアルでも間違いはないんだけど(実際、こういう顔をして素っ裸でチェーンソーを振り回しながら襲ってくるし)。

DVDを買ったのはもう20年くらい前になるのかな。
映像特典を比較してみると、

■DVD版
メイキング&インタビュー
クリスチャン・ベール来日コメント
オリジナル予告編
日本版予告編/特報
TVスポット

■ブルーレイ
The ’80s: Downtown(業界人インタビュー集)
削除シーン集(監督コメンタリーつき)
American Psycho: From Book to Screen(関係者インタビュー集)
音声解説×3(グウィネヴィア・ターナー、メアリー・ハロン×2)

…といった感じ。
当然のことながら後発のブルーレイ版のほうが特典も充実しているのですが、クリスチャン・ベール来日コメントは旧版DVDでしか観られないので、数分程度の映像特典とはいえ、DVDの存在意義があると言えるでしょう。
あと草尾毅さんや野沢那智さんの日本語吹き替えが聴けるのは、旧版DVDのみのようです。ブルーレイ版の吹き替えキャストはVOD版のものっぽかったので。

で、久々に『アメリカン・サイコ』のサントラなんかも聴いてみたりしたわけですが、いま思えば、自分が完全版・拡張版サントラを自作するきっかけになったのはこの作品だったんですよね…。

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『刑事グラハム/凍りついた欲望』のブルーレイを買ったので拡張版サントラも自作したお話

先日、遅ればせながら『刑事グラハム/凍りついた欲望』(86)のブルーレイを買いました。

以前WOWOWで放送した時に録画したからBDは買わなくてもいいかなと思っていたのですが、マイケル・マン好きを自認する者としては購入しておくべきなのではないか、購入見送ってその後BDが欲しくなった時、もう生産終了になっていて買えなくなるパターンに陥るのではないか、などと考えた結果、やはり今のうちに買っておこうということになってサクッと購入しました。

刑事グラハム/凍りついた欲望 [Blu-ray] – amazon

そしたらこれが買って大正解だったのです。

まず当方の思った以上に映像特典が充実していた。
ウィリアム・ピーターセン、トム・ヌーナン、ジョーン・アレン、ブライアン・コックス、撮影監督ダンテ・スピノッティのインタビューに加えて、音楽担当者(スコア作曲のザ・レッズとミシェル・ルビーニ、楽曲提供したバンドメンバー)のインタビュー映像を収録していたんですね。
短くても15分前後、ブライアン・コックスのインタビューに至っては40分近く喋ってくれている。音楽担当者のインタビューも40分強あって、ワタクシのような映画音楽ライターの仕事をしている人間にとっては実に参考になる話が聞けました。

そしてインタビューで語られる内容がどれも大変面白い。これは是非実際に映像を観て頂きたいので、どんなことを話していたのかはここでは書きません。
ただひとつだけ書かせて頂くならば、スコア作曲者や楽曲提供したバンドメンバーが『刑事グラハム』の音楽を絶賛しているのに、ブライアン・コックスが「もしこの映画をいま上映するなら音楽は差し替えたいな」と言っていたのはちょっと笑ってしまいました。
まあその理由が「80年代という時代を感じさせてしまうから(=いま聴くと古臭さを感じるから)」というのはよく分かるし、「その一方で、この音楽が我々をあの時代に誘ってくれる」と言っていたのも興味深い分析でした。何だかんだでコックスもこの映画が好きなんだな。彼が語ってくれるエピソードはどれも資料的価値が高いです。

あとディレクターズカット版本編が特典として収録されているのも嬉しかった。
劇場公開版が120分でディレクターズカット版は124分だから、収録時間的にはそれほど追加映像はないのだけれども、映画公開から30年近く経って(←映像特典のコピーライト表記から推察すると2016年のようです)ディレクターズカット版が観られるというのは実にありがたいものです。

そんなわけで久々に『刑事グラハム』本編を堪能したので、その勢いで拡張版サントラも自作してみました。

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BANGER!!!で書いた『メカニック』シリーズの音楽コラムの補足的なお話。

先日、BANGER!!!で『メカニック』(11)と『メカニック:ワールドミッション』(16)の音楽コラムを書きました。

ジェイソン・ステイサムは”乱暴な”ジェームズ・ボンド? 『メカニック』シリーズのギタリストが語るソリッドな音楽の魅力|BANGER!!!
https://www.banger.jp/movie/81423/

自分は『メカニック』シリーズが好きだし、マーク・アイシャムの音楽も好きなのですが、第1作は国内盤サントラが発売されず、第2作は国内盤サントラが出たものの音楽解説の仕事が自分に回ってこなかったので、やっとこのシリーズの音楽についていろいろ書くことが出来て、本当に嬉しかったのです。

特に続編の『メカニック:ワールドミッション』では、知り合いのギタリストのBJ(ブライス・ジェイコブス)がギターを弾いていたので、サントラ盤の音楽解説の仕事が来たら実施しようと思っていた、彼へのインタビューがようやく実現しました。

『メカニック:ワールドミッション』オリジナル・サウンドトラック(amazon)
『メカニック:ワールドミッション』オリジナル・サウンドトラック(TOWER RECORDS)

で、コラムの文字数を限界まで使って原稿を書いたものの、それでも書き切れなかったネタがいくつかありましたので、こちらのブログで補足させて頂きます。

まず『メカニック』第1作のサントラ盤の販売形態ですが、映画公開当時、アイシャムの公式サイトの直販で「ASSASSIN’S EDITION」「COMPLETE COLLECTOR’S EDITION」「DOUBLE BARREL EDITION」の3種類が発売になってました。

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この日を待っていた…。『スカーフェイス』2枚組拡張盤サントラを買ったお話。

La-La Land Recordsから全世界5,000枚限定で発売になった『スカーフェイス』(83)2枚組エクスパンデッド盤サントラを買いました。この日が来るのをどんなに待ち続けたことか…。

映画の公開は1983年。通常盤サントラはジョルジオ・モロダーのスコア2曲に挿入歌8曲のコンピレーション盤で、モロダーのスコアを聴きたかったら、映画本編を観て楽しむしかないという状況が長いこと続いておりました。

映画公開20周年になったら完全盤サントラが出るのではないか、いや30周年目にはさすがに何か出すだろう…というように、映画公開から10年単位の節目に完全盤サントラの発売を待ちわびていたのですが、40周年を間近に控えた39年目にして遂に今回の2枚組サントラがリリースされたというわけです。たぶん、権利関係とかいろいろ厄介だったんでしょうね…。人気作だし。

コロナ禍は一向に収束することなく第7波に突入、ウクライナとロシアの戦争も長引いているし、日本国内も物価高に電力不足、地震も頻発しているし、治安もどんどん悪くなっていて、もう長生きしていてもいいことなんてないんじゃないかと思うようになってきましたが、こうして宿願だった『スカーフェイス』の2枚組拡張盤サントラが手に入ったので、ひとつだけいいことがあったなという感じです

SCARFACE Expanded Motion Picture Soundtrack (TOWER RECORDS:輸入盤)
SCARFACE Expanded Motion Picture Soundtrack (TOWER RECORDS:輸入盤国内流通仕様)
SCARFACE Expanded Motion Picture Soundtrack (amazon:輸入盤国内流通仕様)

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『マーベラス』のBANGER!!!コラムの補足:フォーテックの映画音楽作曲家としての方向性を探る

ランブリング・レコーズ様のご依頼で、映画『マーベラス』(21)の国内盤サントラに音楽解説を書かせて頂きました。
サントラはいわゆる劇伴集のスコアアルバムでして、作曲はフォーテックことルパート・パークス。90年代にUKのクラブミュージックシーンで「ドラムンベース界の鬼才」として名をはせたミュージシャンですね。

フォーテックというとワタクシ学生時代にアルバムを聴きまくったアーティストでして、「Modus Operandi」と「Solaris」は特によく聴いたアルバムでした。

BANGER!!!のコラムでもチラッと書かせて頂きましたが、自分の場合、フォーテックの曲は『ブレイド』(98)のエンドクレジットで流れた”Ni-Ten-Ichi-Ryu”と、プレステのゲームソフト『ワイプアウトXL』(96)の”The Third Sequence”で興味を持って、あの独特なリズム感のドラムンベースサウンドにハマった感じです。

復讐の暗殺者マギー・Q!『マーベラス』 はクールなエレクトロ・スコアも必聴!!
ドラムンベースの鬼才フォーテックが音楽担当
https://www.banger.jp/movie/80458/

ケミカル・ブラザーズやアンダーワールド、マッシヴ・アタック、ダフト・パンクが大作や話題作でスペシャル感のあるエレクトロニック・スコアを作曲しているのとは対照的に、フォーテックは日本未公開作や小作品のスコアを作曲する機会が多かったようです。
ジョン・パウエルの『ミニミニ大作戦』(03)で追加スコアの作曲を担当していたものの、単独で本格的なアクションスコアを作曲するのは今回の『マーベラス』が初めてということになります。

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