【聴いたら最期】 映画『ヒッチャー』のサントラ盤が30年ぶりの再発売&たぶん初の日本盤リリースになります。

ランブリング・レコーズ様のご依頼で、映画『ヒッチャー』(86)の日本版サントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。
音楽担当は『リバー・ランズ・スルー・イット』(92)のマーク・アイシャム。

『ヒッチャー』のサントラ盤は1991年にSilva Screen Recordsから発売になって以来ずっと廃盤だったのですが、リリースから30年という節目にジャケット画像やブックレットの内容をリニューアルして、めでたくリイシューとなりました。

収録曲は同じですが、コアなサントラリスナーの間で「これ曲タイトル逆じゃね?」という指摘があった12曲目と13曲目のタイトルが修正されてます。
新装リイシュー盤では12曲目が”Guards And Cards”、13曲目が”Endgame”に修正されています。
…といいつつ、12曲目は映画本編だと曲タイトルで示唆されているシーンではなく別なシーン(ジョン・ライダーがハルジーを乗せたパトカーの警官をおもむろに射殺するシーン)で使われているのですが。

ちなみに『ヒッチャー』の音楽については、ニューマスター版が日本公開になった時、ブログで結構長々と書かせて頂きました。

【聴いたら最期】『ヒッチャー』のシンセスコアは時代の先を行くサウンドだったと思う
https://www.marigold-mu.net/blog/archives/10876

しかし差込解説書に音楽解説を書くとなると、もっとしっかりした内容を書かなければいけないだろうということで、一生懸命原稿を書かせて頂きました。

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BANGER!!!で書いた『アイス・ロード』音楽紹介コラムの補足的なお話

先日、BANGER!!!で映画『アイス・ロード』(21)の音楽紹介コラムを書きました。

トラック野郎リーアム・ニーソン出陣!『アイス・ロード』 長距離ドライバーの矜恃をカントリー音楽と熱い劇伴で描く
https://www.banger.jp/movie/67677/ #BANGER

書くべきことはほぼ書けたかなとは思うのですが、製品情報などについてもう少し補足しておいたほうがいい気がしたので、当方のブログにて書かせて頂きます。

BANGER!!!のコラムの中でも書いたとおり、こちらの映画のサントラは「ソングコンピアルバム」と「スコアアルバム」の2種類がリリースされています。

まずコンピアルバムですが、映画本編で使われた曲が6曲と、映画で未使用の発売元レーベルの”推し”アーティストの曲が6曲という、いわゆる”Music from and inspired by”のアルバムとなっています。
で、ダウンロード版は12曲なのですが、CDアルバムだと1曲少ない11曲になっています。

とはいえ映画で未使用の曲が1曲入っていないだけなので、amazonでアルバムを購入するならば、DL版より値段が安いCDで買ったほうがお買い得ではないかと思います

ちなみに「映画本編で使われた曲が6曲」と書きましたが、ゲイリー・レボックスの「We Got Fight」と、アリソン・ムーラー&マーク・コリーの「All Coming Down」はエンドクレジットで流れるので、劇中で流れる歌曲は4曲ということになります。

そしてお次はスコアアルバム。
音楽担当のマックス・アルジは『クロール 凶暴領域』(19)の人ですね。
リモート・コントロール・プロダクションズで修行した作曲家さんですが、最近になってRCPから独立したっぽいです。


今回は『クロール』の時のようにローン・バルフが音楽プロデューサーとして名を連ねていないのも、そういうことなのではないかなと。

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『シー・オブ・ラブ』のブルーレイを持っているのにわざわざDVDも買ってしまった話

先日、仕事場の棚の奥から『シー・オブ・ラブ』(89)のサントラ盤を見つけました。
久々にアルバムを聴いたところ無性に映画本編も観たくなり、これまた久々にブルーレイを鑑賞しました。

アル・パチーノが4年ぶりくらいに映画界に復帰した作品ということで、この映画でゴールデングローブ賞の主演男優賞にノミネートされています。
パチーノの80年代といえば『クルージング』(80)と『スカーフェイス』(83)で物議を醸して、『レボリューション・めぐり逢い』(85)が大コケ&ラジー賞にもノミネートされるという不遇の時代でもありました(『クルージング』と『スカーフェイス』も演技部門以外でラジー賞の対象になっているのが当方としては非常に心外です)。

だから賞レース狙いの作品というわけでもないこのラブ・サスペンスでGG賞にノミネートになったというのは、「映画界におかえりなさいアル・パチーノ!」という意味もあったのではないかなと思ったり。

もっとも、映画自体もスリラーとしてよく出来ていて、まだ出会い系サイトもない時代にブラインド・デートを題材にして連続殺人を展開させる脚本は、おそらく当時かなり画期的だったのではないかと。悪女スリラーとしても『氷の微笑』(92)よりも前に公開されたわけですし。

基本的にスリラー映画だけれども、刑事たちの日常が妙にユーモラスなところがあったりするのも面白い。ジョン・グッドマン、マイケル・ルーカー、リチャード・ジェンキンス、ジョン・スペンサー、ポール・カルデロン、サミュエル・L・ジャクソンら脇を固める共演者が、この映画のあと全員大物になっているのも見どころポイント。

…とまぁ久しぶりに『シー・オブ・ラブ』を堪能したわけですが、ネットで調べたところDVDは映像特典が収録された「スペシャル・エディション」なのだとか。

ブルーレイのほうが特典が少ないなんてことがあるんですね…。

気になる特典は、ハロルド・ベッカー監督の音声解説と、メイキング映像(約14分)、未公開シーン集(約6分)、オリジナル予告編(約1分)。自分のような仕事(=映画音楽ライター)をしていると、やはり監督がどんなことを言っているのか知っておきたい。

…というわけで、ブルーレイを持っているにもかかわらず、DVDも買ってしまいました。

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最近買ったサントラ盤(『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『DUNE/デューン 砂の惑星』『ラブ&モンスターズ』)

現在、仕事で優先的に聴かなければならない音源が複数ありまして、ほかのサントラを聴く時間が作れない状況が続いています。

しかしながら在庫があるうちに買っておかないと、あとになって欲しくなっても品切れというケースが多々ありますので、ひとまず買うだけは買いました。

まだ1回しか聴いていなかったり、
仕事場に積み状態のままだったりしますが、
とりあえず最近買ったサントラ盤はこんな感じです。

■その1:『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(21)

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最近買ったサントラ盤(『スリーピー・ホロウ』4枚組エクスパンデッド盤/『背徳の囁き』)

『スリーピー・ホロウ』4枚組エクスパンデッド版サウンドトラック(TOWER RECORDS)

先頃『スリーピー・ホロウ』(99)のCD4枚組長尺盤と『背徳の囁き』(90)のサントラ盤を買いました。前者はIntrada、後者はLa-La Land Recordsからのリリース。

『スリーピー・ホロウ』は劇場公開当時発売になったサントラ(通常盤)も収録時間が68分くらいあって、音楽の分量が多い映画という印象はありましたが、エクスパンデッド盤がCD4枚組になるとは思わなかった。

気になるディスクの内訳はと申しますと、
Disc 1に通常盤の内容をまるまる収録(68分)。
Disc 2に実際に映画で使用されたバージョンのスコアを収録(74分)。
Disc 3にDisc 2に収まりきらなかったスコアの残りと別バージョンのスコア(51分)。
Disc 4に別バージョンのスコアの残り全部(66分)。

…という内容でして、合計の収録時間が4時間近くの大ボリュームです。


『スリーピー・ホロウ』はバートン×エルフマンのタッグ作品の中でも個人的にかなり好きな作品で、エルフマンの来日公演でご本人にお会い出来た時も、このサントラにサインを頂いたくらいです。
当時、映画雑誌かなにかで「音楽が大げさ」とか批評されてた記憶がありますが、この映画はハマー・フィルム・プロダクションのスタイルを意識して作られているから、音楽もあの時代の雰囲気に寄せた結果このようなスコアになったわけで、そういう意味では狙い通りのサウンドに仕上がっているのだとワタクシは考えています。
長尺盤を手に入れたので、サイン入りサントラ盤のほうは保存版として大事に保管したいと思います。

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