ラトビアのアニメーション映画『Away』のサウンドトラックアルバムがちゃんとリリースされている件

日本での劇場公開規模は決して大きくないものの、全国順次公開で地方都市でも結構上映してくれそうなアニメーション映画『Away』(19)。

https://away-movie.jp/

ラトビアの俊英クリエイターのギンツ・ジルバロディスが、3年半かけてたった一人で全てを作り上げたアニメーション映画ということで、「ホントに”全部”なの?」と思ってimdbを調べてみたところ、監督、脚本、製作、音楽、撮影、映像編集、音響部門、VFX、アニメーション部門、アートディレクターなど見事に「1」の数字になっていて、全部ジルバロディスの名前がクレジットされてました。

そしてこの映画、アニー賞の音楽部門にもノミネートされているんですよね。

でもラトビアの超インディペンデントな映画だし、サントラなんてリリースされていないよね…と思いつつネットで調べてみたら、なんとデジタルダウンロード版でサウンドトラックアルバムがリリースされていました。

Away (Original Motion Picture Soundtrack) – Gints Zilbalodis (Amazon MP3)

そんなわけで、新進気鋭の作曲家さんに興味津々な映画音楽ライターであるところのワタクシは、すみやかにサントラを購入。
まだざっと1,2回聴いたくらいですが、監督が一人で全部作った割にはチープな感じが全くしない、ミニマリスティックで奥行きのあるサウンドという印象でした。おそらく音源自体はキーボードのサンプリング音源がメインで、生楽器はほとんど(あるいは全く)使っていないのではないかと思うのですが。

映画本編はこれから拝見させて頂くので、音楽の詳しいご紹介は後日改めて。


今回はひとまず「この映画の音楽を目一杯聴きたい!」と思った方々に、「『Away』のサウンドトラックアルバム出てますよ!」というお知らせでございました。

Daryl Hall & John Oates 関連商品 好評発売中!

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■Eliot Lewis / Enjoy The Ride+Master Plan
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最近買ったサントラ盤/『ダークシティ』2枚組デラックス盤と『キング・オブ・シーヴズ』

以前から『ダークシティ』(98)のスコア完全盤が出ないかなーと思っていたのですが、amazonとタワレコで”DELUXE EDITON”と銘打たれた2枚組のサントラ盤を見かけたので買ってみました。

いざ手に取って現物を見てみると、ブックレットも盤面も何となくプロモ盤っぽい感じの質感。


レーベルがVareseでもIntradaでもLa-La LandでもPrometheusでもmovie score mediaでもなく、Cimmerian Recordsというところだったので「大丈夫かなコレ?」と思ったものの、音質的には全く問題ありませんでした。トレヴァー・ジョーンズのダークな燃えスコアが2時間超えで楽しめるのはやはり嬉しい。

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『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』は「コーエン兄弟監督作品の常連作曲家×ストップモーションアニメ」という異色の組み合わせが面白い

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、映画『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』(19)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。

『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』オリジナル・サウンドトラック(TOWER RECORDS)


音楽担当はコーエン兄弟監督作品でおなじみのカーター・バーウェル。

以前『スリー・ビルボード』(17)のサントラ盤にも音楽解説を書かせて頂きましたが、ワタクシは『ファーゴ』(96)あたりからずっとバーウェルの音楽が好きで聴いているので、個人的に大変嬉しいご依頼でした。
字数の都合で『スリー・ビルボード』の差込解説書に書けなかったバーウェルの小ネタも今回書けたのでよかったです。

『ミッシング・リンク』の音楽はBANGER!!!でもざっくりご紹介しましたし、サントラの差込解説書でも割と詳細にご紹介した(と思う)ので、ブログで書くネタがほとんど残っておりません…。

GG賞受賞! “声優”ヒュー・ジャックマンが命を吹き込む超絶技巧アニメ『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』
https://www.banger.jp/anime/46995/

まぁこちらのブログでは、上記二つの当方の文章の補足という感じで書かせて頂きます。

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『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』はちゃんとサントラが2種類リリースになってます。ファンなら買い。

コロナ渦で劇場公開が危ぶまれていた『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』(20)ですが、12月18日に公開が決まったようです。

そしてこちらの作品、ソングコンピレーションアルバムとスコアアルバムの2種類が発売になってます。
しかもスコアアルバムは日本だとCDプレス盤でリリースされるという律儀さ。
さすがランブリング・レコーズさん。

ビルとテッド フェイス・ザ・ミュージック(BILL&TED FACE THE MUSIC) – amazon
ビルとテッド フェイス・ザ・ミュージック(TOWER RECORDS)

アルバムタイトルが原題準拠になっているのは、邦題が決まる前にスコア盤のリリースを進行させていたからでしょう。さすがランブリングさんは目の付け所が違います。

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「潜水艦/海戦アクション映画のサントラはハズレなし」の法則は『グレイハウンド』にも当てはまるというお話。

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、Apple TV+で配信中の映画『グレイハウンド』(20)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。
音楽担当はテレビシリーズ『ARROW/アロー』や『メンタリスト』のブレイク・ニーリー。
ワタクシ的には、2000年代のハンス・ジマー(およびリモート・コントロール・プロダクションズのアーティスト)の作品でオーケストラ指揮や追加音楽の作曲を担当していたイメージが強い作曲家です。

『グレイハウンド』オリジナル・サウンドトラック(TOWER RECORDS)

『グレイハウンド』の音楽については差込解説書でかなり詳しく書かせて頂きましたし、BANGER!!!でニーリーさんにインタビューもさせて頂いたので、正直もうブログで書くネタがありません。。

Uボートの不気味さと緊張感を増幅させる音楽!
トム・ハンクス主演最新作『グレイハウンド』の作曲家が語る
https://www.banger.jp/movie/43397/

しかし、せっかくなのでもうちょっとネタを絞り出してみたいと思います。

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