『ターミネーター2』のリバイバル上映と午後のロードショーで『ターミネーター』の放送があるので、サントラのお話などを少々。

今夏は『ターミネーター2』(91)の2週間限定リバイバル上映があるそうです。
「審判の日」の8月29日に合わせてその前週から上映スタートとは粋ですな。

【90年代名作上映「Filmarks 90’s」第8弾】8月29日は「審判の日」!SFアクションの最高傑作『ターミネーター2』8月23日(金)より全国リバイバル上映決定!
https://filmaga.filmarks.com/articles/304368

ちょうど先頃ユニバーサルミュージックの「サントラ・キャンペーン2024」で『ターミネーター2』のサントラ盤も再販されたところでした。中身(とジャケ写)は2017年の3D版が製作された頃にリイシューされたときのもの。

『ターミネーター2』オリジナル・サウンドトラック《サントラ・キャンペーン2024》- amazon
『ターミネーター2』オリジナル・サウンドトラック《サントラ・キャンペーン2024》- TOWER RECORDS

自分は2014年にランブリング・レコーズさんからDSDリマスタリング仕様で発売されたSilva Screen Records盤の音楽解説を書かせて頂いたこともあり、そちらのアルバムのほうが愛着があるので2017年のリイシュー盤の購入は見送ったのでありました。曲の収録内容は同じでしたし。

『ターミネーター2』オリジナル・サウンドトラック【DSDリマスタリング】- amazon

しかし現在このDSDリマスタリング盤は廃盤&在庫切れなので、今夏の『T2』リバイバル上映を観てサントラが欲しくなったら、前述のユニバーサルミュージックの廉価盤を買うしかないのであります。
自分としては少々複雑な心境ではございますが、「そういや『T2』のサントラ持ってなかったな」という方はこの機会にぜひ、ということで。

さて『ターミネーター』といえばあの超有名なテーマ曲なわけですが、世間一般に浸透している(&バラエティ番組などでも頻繁に使わている)「ターミネーターのテーマ」は『T2』のものであって、1984年の第1作のものではないのですね。

で、今月ちょうど「午後のロードショー」で『ターミネーター』第1作の放送があるので、そのときに「ターミネーターのテーマ」を聴いて頂くと「あれ? こんな音だったんだ」と少し意外に思われるかもしれません。そんな音色の違いを楽しむのもまた一興。

『ターミネーター』第1作のサントラは当時36分くらいの内容でレコードが出ていたらしいのですが、1994年にEdelというドイツのレーベルから「The Definite Edition」と銘打たれた収録時間70分強のサントラ盤が発売されました。
自分は2000年代に渋谷のタワレコでたまたまこのアルバムを見つけて、「へぇ、『ターミネーター』のサントラ出てたんだぁ」と思いながらCDを買いました。そして『ターミネーター』のサントラ盤はこれが決定版なのだと長年思っていました。

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アラン・シルヴェストリの『ホワット・ライズ・ビニース』と『マウス・ハント』のデラックス・エディション版サントラを購入。

先日クリント・マンセルの『DOOM』(05)のデラックス・エディション版サントラを購入したとき、同時発売になっていたアラン・シルヴェストリの『ホワット・ライズ・ビニース』(00)のデラックス・エディション版サントラも買いました(おまとめ購入だとVareseのインターナショナルストアサイトで少々割引価格になったので)。

What Lies Beneath (Original Motion Picture Soundtrack / Deluxe Edition) – TOWER RECORDS
デジタル版はこちら↓
What Lies Beneath (Original Motion Picture Soundtrack / Deluxe Edition) – amazon music

その数ヶ月前に『マウス・ハント』(97)のデラックス・エディション版サントラも買っていたので、今回まとめてご紹介致します。

どちらも映画公開当時Vareseから通常盤サントラが出ていたのですが、収録時間が30分前後だったので購入を見送っていたのでした。
当時の自分はハンス・ジマーやマイケル・ダナさん、マルコ(・ベルトラミ)さん、グレーム・レヴェルの作品を積極的に買い集めていたので、シルヴェストリの作品は後回しになっていました。
あるいは「収録時間が短いけどサントラが欲しい!」というほどの作品がなかったり、シルヴェストリの劇伴が気に入った作品に限ってスコア盤が出ていなかったりしたこともありました(例えば『ジャッジメント・ナイト』(93)とか)。

しかしBANGER!!!で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ(85/89/90)『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』(84)の音楽紹介コラムを書いて、シルヴェストリの音楽の魅力を再認識したので、拡張盤が出たこの機会に往年のスコアをじっくり聴いてみようと思ったわけです。

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『ハンニバル』のサントラ盤でマッツ・ミケルセンのご尊顔を拝むなら、この3枚がいいかもしれないというお話。

アクションチャンネル(旧AXN)で6月23日からテレビシリーズ版『ハンニバル』(2014~2015)の放送があるそうです。

ドラマ版『ハンニバル』の音楽については、日本初放送の頃にブログでご紹介済みです。

今回は「ジャケ写でマッツ様のご尊顔を拝むなら、6枚リリースになったサントラのどれを買うべきか?」ということに話題を絞って書いてみようかなと思います。

結論から申し上げるならば、Season 1のVolume 2Season 2のVolume 2Season 3のVolume 1がオススメでしょう。

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映画版『DOOM』のデラックス・エディション版サントラを購入。クリント・マンセルのギターロック劇伴を満喫しました。

Varèse Sarabandeから2,000枚限定でリリースになった『DOOM』(05)のデラックス・エディション版サントラを買いました。スコア作曲はクリント・マンセル。

DOOM: The Deluxe Edition Soundtrack Album – TOWER RECORDS
デジタル版はこちら↓
Doom (Original Motion Picture Soundtrack / Deluxe Edition) – amazon music

自分は映画公開当時通常盤サントラを買いましたが、こちらも収録時間が60分くらいあって、スコアの選曲もツボを押さえていて満足度の高い内容でした。

デジタル版の通常版サントラです↓
Doom (Original Motion Picture Soundtrack) – amazon music

今回のデラックス・エディションはCD2枚組で、Disc1が収録時間56分、Disc2が44分くらい。
通常盤と同じくナイン・インチ・ネイルズの”You Know What You Are”(Clint Mansell Remix)もちゃんと収録してます。
デラックス・エディションであり「スコア完全盤」であるとも言えるでしょう。

マンセルといえば『π』(98)や『レクイエム・フォー・ドリーム』(00)のような、作家性の強い映画の音楽を好んで手掛けることが多い作曲家というイメージを持っていたので、『DOOM』やその前年の『サハラ 死の砂漠を脱出せよ』(04)のような作品の音楽を手掛けたのが当時すごく意外に思えたものです。

しかし以前書いた『π』のサントラに関するブログでも言及したとおり、マンセルはダーレン・アロノフスキーと「最近の映画音楽はつまらない」「ジョン・カーペンターの『ハロウィン』(78)と『要塞警察』(76)の音楽は最高だ」と語り合って意気投合したということなので、『DOOM』のような映画にも興味があったのだと後年分かりました。

したがってこの『DOOM』は、”やっつけ仕事”ではないマンセル渾身のSFアクションホラー音楽が聴ける作品ということになるわけです。

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「光明を見出した瞬間」を捉えた『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』のイラン・エシュケリの音楽

ランブリング・レコーズ様のご依頼で、映画『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』(23)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。スコア作曲はイラン・エシュケリ。

『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』オリジナル・サウンドトラック – amazon
オリジナル・サウンドトラック ハロルド・フライのまさかの旅立ち – TOWER RECORDS

ワタクシは『レイヤー・ケーキ』(04)から20年くらいエシュケリの音楽を聴いてきて、『47RONIN』(13)と『映画 ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム』(15)のサントラ盤にも音楽解説を書いた”エシュケラー”だったりもするのですが、10年くらい前まで「この人の代表作は何ですか?」と言われると少々返答に困っておりました。

『キック・アス』(10)はヘンリー・ジャックマンやジョン・マーフィーなど4,5人くらいでスコアを作曲していたから代表作とは言いがたいし、『ハンニバル・ライジング』(07)もインパクトが弱い。『47RONIN』に至っては「ああ、アレですか…(苦笑)」という作曲者に対して失礼な反応が返ってくる。その反応はいかがなものか。

でも今は「『ゴースト・オブ・ツシマ』(20)の音楽の人です」というと大体納得してくれるので、実によい感じです。

『ゴースト・オブ・ツシマ』オリジナル・サウンドトラック (amazon)
『ゴースト・オブ・ツシマ』オリジナル・サウンドトラック – TOWER RECORDS

『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』の映画の内容については、BANGER!!!のコラムでそこそこ詳しくご紹介致しましたので、こちらのブログではエシュケリの音楽についてもう少し深く掘り下げていこうかなと思います。

「タイパ」って何?800キロ“歩いて”会いたい人がいる!『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』は「ゴースト・オブ・ツシマ」作曲家による音楽も必聴 | https://www.banger.jp/movie/115755/

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