100 Greatest Songs of the 80s (40位から1位)

先週24日は「100 Greatest Songs of the 80s」の続きの放送がありました。
さすがに今回は上位という事で、誰もが知っている大物アーティストの有名曲が
ズラッと並んでいましたね。

37位はAerosmithの社会派ソング「Janie’s Got a Gun」。
Joe Perryが考案したというホットソースのお味が気になります。
「ボーンヤード・ブリュー味」と「マンゴタンゴ味」ってどんな味なのでしょう。

35位はPhil Collinsの「In the Air Tonight」。『マイアミ・バイス』のエピソードでも
使われた名曲です(劇場版ではNonpointがカヴァーしてました)。

一番笑ったのが、「洗面所の電気を消して曲名を3回言うと、フィルの顔が鏡に
浮かぶらしい」という、コメンテーターが語った当時流行した噂話。「幽霊かよ!」と。
ま、あの曲調であのPVですからね。

32位はNight Rangersのロックバラード「Sister Christian」。数年前、『グランド・セフト・
オート バイスシティ』で、この曲を聴きながらタクシーミッションに励んでいた日々を
思い出しました。まさにモータリング。

Guns N’ Rosesは「Welcome to the Jungle」(26位)、「Sweet Child O’ Mine」(7位)が
ランクイン。とりわけ後者はアクセル・ローズが当時の恋人に捧げた名曲なのですが、
結婚した翌年にDVでスピード離婚したのが最低。せっかくの美談を自分でブチ壊しました。

線画と実写を組み合わせたPVでおなじみA-HAの「Take on Me」は24位。
このタイトルは英語として意味を成していないらしく、アメリカ人ですら「Take on Me
Take Me on 意味が分からないなー」と言っておりました。
確かこのPVをパクったCMがあったと思うのですが、「メッコール」のCMでしたっけ?

Michael Jacksonは「Beat It」(21位)と「Billie Jean」(4位)でランクイン。この時期の
マイケルは良かった…(涙目)。コメンテーターが「80年代の彼を見ていない人は
本物の”スター”をまだ知らない」と言っていましたが、ワタクシは小学生当時リアル
タイムで最盛期のマイケルが見れたので幸せ者なのかもしれません。

14位はThe Banglesの「Walk Like an Egyptian」。「古代エジプト人はああいう踊りをする」
という認識が一気に広まってしまった罪作りな曲です。
でもSusanna Hoffsがカワイイので許す(笑)。本人がコメンテーターとして登場してましたが、
今もとってもお綺麗でした。

そしてワタクシのご贔屓Daryl Hall and John Oatesは「I Can’t Go For That」が6位に
ランクイン。「Private Eyes」ではなくこの曲が選ばれたのがミソ。
「黒人音楽のグルーヴを白人とイタリア人(スペイン人)のデュオが作り上げた」という事が
当時いかに革新的だったかを物語っているわけですな。名曲です。

気になるベスト3は、Duran Duranの「Hungry Like the Wolf」(3位)、Def Leppardの
「Pour Some Suger on Me」(2位)、Bon Joviの「Livin’ on a Prayer」(1位)でした。
ま、いつの時代もイケメンは強いという事ですな。

とはいえ、顔がいいアーティストでも下位に甘んじていたり、ランク外だったりしますので、
彼らは後世に残るようないい曲をちゃんと書ける人たちというわけです。

いやー、やっぱり80年代の音楽はいいものです。
皆さんのお気に入りはランクインしていたでしょうか?

   

100 Greatest Songs of the 80s (100位から41位)

今日はMTVで放送していた「100 Greatest Songs of the 80s」を見てました。
いわゆる1980年代洋楽ベスト100みたいな感じの番組です。

この番組は1/3に既に放送していたのですが、初回放送時は5時間ブッ続けのオンエア
だったので、途中で食事に出掛けたりフロに入ったりして見逃した部分が多かったのです。

今日は100位〜41位までのリピート放送があったので、ビデオ録画しつつ番組を見ていた
わけでございます。

ま、80年代の音楽というとワタクシが小学生当時リアルタイムで聴いていた曲も多々ある
わけですが、ここ数年AXNで見ている『マイアミ・バイス』とか、ゲームソフトの『グランド・
セフト・オート バイスシティ』の架空のラジオ局で何度も聴いたあの曲・この曲がこれでもかと
登場して参りました。これだけ一気に見せられると圧巻でございます。

で、この番組のもうひとつの見所は当時大ヒットを放ったミュージシャンの「現在の姿」を
レポートしてくれる事なんですな。少々イジワルな企画とも言えますが…。

例えば「Working for the Weekend」でおなじみLoverboyのマイク・レノやThe Fixxのサイ・
カーニンなどは、さすがに老けましたが今もステージで活躍中(サイは帽子デザインの
ビジネスをやっているとか)。Dead or Aliveのピート・バーンズは整形手術のしすぎで昔の
面影はゼロ(涙)。ありゃバケモノだわ…。

一発屋のA Flock of Seagullsは、マイク・スコアが「過去は封印したい」的な自己否定発言。
個人的には、ミュージシャンには自分の過去を葬り去るような発言はしてほしくないなぁ、と
思った次第。

その点、REO Speedwagonのケヴィン・クローニンのコメントは、名曲「Keep on Loving you」
への愛が感じられていい感じでした(すごく人のよさそうなオジサンになってましたし)。

個人的には、ジム・キャリーが『ディック・アンド・ジェーン』(05)でネタにしていたStyxの
「Mr. Roboto」(”♪ドモアリガト ミスターロボット”というアレです)の原曲を聴けたのが
ポイント高かったです。ああいうPVはあの時代にしか作れなかっただろうなぁ(笑)。

来週24日は、午後4時から40位〜1位までの放送がありますぞ。

  

アンダーカヴァー

昨日はホアキン・フェニックス主演の激シブ映画『アンダーカヴァー』(07)を観て参りました。

この作品、邦題がこんな感じなので、『インファナル・アフェア』(02)のようなハードな潜入捜査ものを
期待して観に行った人も多かったようです。でも実は屈折した家族の絆を描いたドラマなんですな。

ま、何しろ監督が『リトル・オデッサ』(94)と『裏切り者』(00)を撮ったジェームズ・グレイなので、
内容もまた推して知るべしというわけです。

ボビー・グルシンスキー(ホアキン・フェニックス)という男は警官の家系に生まれた次男坊なの
だけれども、家業に背を向けて、ナイトクラブのオーナーとして成功したヤクザな男。そんな彼が
クラブに出入りするロシアン・マフィアと警察の抗争に巻き込まれて、父親(ロバート・デュヴァル)や
兄のジョゼフ(マーク・ウォールバーグ)が襲われた事から、人生の岐路に立たされるというお話。

ホアキンはグレイ監督の前作『裏切り者』で、地下鉄修理会社を経営するジェームズ・カーンの
愛娘(シャーリーズ・セロン)と結婚して、「白人のように成功したい」と渇望するラテン系青年役で
鬼気迫る演技を見せていたわけですが、今回もいい芝居を見せてくれるのですよ。

父親や兄と不仲なはずなのに、心のどこかでは繋がっていたいと願っているような物腰とか、
エリート警察官の兄に対してずっとコンプレックスを感じて生きてきたんだろうな、と思わせる
翳りのある佇まいとか、セリフに頼らず表情だけで語ってしまうあたりはさすがだなと。

一方のマーク・ウォールバーグはと申しますと、序盤こそ『ディパーテッド』(06)の時のような血気
盛んなタフガイぶりを見せつけるものの、ロシアン・マフィアに襲われて以降、すっかり死の恐怖に
取り憑かれて覇気がなくなってしまうんですな。この時のウォールバーグの演技がやけにリアルで、
ホアキンが屈強になっていくのと対照的に、彼がどんどん「ヘタレ」になっていく様子はとても哀れ
でした(それだけ真に迫っているという事で)。そりゃ、一度あんな目に遭ったらトラウマになりますわな。

グレイの映画は『リトル・オデッサ』といい『裏切り者』といい、銃弾一発の重み(取りも直さず、
それは人の「死」の重みという事にもなるわけですが)が非常にヘヴィです。『リトル・オデッサ』を
ご覧になった方なら、エドワード・ファーロングが絶命したシーンはかなりショックだったのでは
ないかと思います。

そして本作でも、ガンファイト・シーンや豪雨の中のカーチェイス・シーンではカタルシスと無縁の
ドンヨリとした空気を醸し出しています。この映画を観た後では、とても「スタイリッシュなガン・アク
ション!」なんて形容詞は軽々と使えなくなります。「死の重み」がズシリと伝わる演出というか。

凡庸なリメイクに終わってしまった『ディパーテッド』よりも、ワタクシは本作の方が好きです。
この重暗い雰囲気とか、きれい事とか予定調和な終わり方で片付けない家族の絆の描き方とか。

ちなみに映画の舞台は1988年のNYという事で、ボビーのナイトクラブではブロンディーの”Heart of Glass”
とか”Rapture”、デヴィッド・ボウイの”Let’s Dance”(名曲!)のような当時のパワーポップスが
ガンガン流れます。こういう既製曲で80年代の狂乱を彩りつつ、ヴォイチェック・キラールの陰鬱な
スコアでグルシンスキー一家の悲劇を綴るという「明」と「暗」のコントラストが秀逸です。

サントラ盤も要チェック(クラッシュの”Magnificent 7″は未収録ですが)