【聴いたら最期】 映画『ヒッチャー』のサントラ盤が30年ぶりの再発売&たぶん初の日本盤リリースになります。

ランブリング・レコーズ様のご依頼で、映画『ヒッチャー』(86)の日本版サントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。
音楽担当は『リバー・ランズ・スルー・イット』(92)のマーク・アイシャム。

『ヒッチャー』のサントラ盤は1991年にSilva Screen Recordsから発売になって以来ずっと廃盤だったのですが、リリースから30年という節目にジャケット画像やブックレットの内容をリニューアルして、めでたくリイシューとなりました。

収録曲は同じですが、コアなサントラリスナーの間で「これ曲タイトル逆じゃね?」という指摘があった12曲目と13曲目のタイトルが修正されてます。
新装リイシュー盤では12曲目が”Guards And Cards”、13曲目が”Endgame”に修正されています。
…といいつつ、12曲目は映画本編だと曲タイトルで示唆されているシーンではなく別なシーン(ジョン・ライダーがハルジーを乗せたパトカーの警官をおもむろに射殺するシーン)で使われているのですが。

ちなみに『ヒッチャー』の音楽については、ニューマスター版が日本公開になった時、ブログで結構長々と書かせて頂きました。

【聴いたら最期】『ヒッチャー』のシンセスコアは時代の先を行くサウンドだったと思う
https://www.marigold-mu.net/blog/archives/10876

しかし差込解説書に音楽解説を書くとなると、もっとしっかりした内容を書かなければいけないだろうということで、一生懸命原稿を書かせて頂きました。

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『シー・オブ・ラブ』のブルーレイを持っているのにわざわざDVDも買ってしまった話

先日、仕事場の棚の奥から『シー・オブ・ラブ』(89)のサントラ盤を見つけました。
久々にアルバムを聴いたところ無性に映画本編も観たくなり、これまた久々にブルーレイを鑑賞しました。

アル・パチーノが4年ぶりくらいに映画界に復帰した作品ということで、この映画でゴールデングローブ賞の主演男優賞にノミネートされています。
パチーノの80年代といえば『クルージング』(80)と『スカーフェイス』(83)で物議を醸して、『レボリューション・めぐり逢い』(85)が大コケ&ラジー賞にもノミネートされるという不遇の時代でもありました(『クルージング』と『スカーフェイス』も演技部門以外でラジー賞の対象になっているのが当方としては非常に心外です)。

だから賞レース狙いの作品というわけでもないこのラブ・サスペンスでGG賞にノミネートになったというのは、「映画界におかえりなさいアル・パチーノ!」という意味もあったのではないかなと思ったり。

もっとも、映画自体もスリラーとしてよく出来ていて、まだ出会い系サイトもない時代にブラインド・デートを題材にして連続殺人を展開させる脚本は、おそらく当時かなり画期的だったのではないかと。悪女スリラーとしても『氷の微笑』(92)よりも前に公開されたわけですし。

基本的にスリラー映画だけれども、刑事たちの日常が妙にユーモラスなところがあったりするのも面白い。ジョン・グッドマン、マイケル・ルーカー、リチャード・ジェンキンス、ジョン・スペンサー、ポール・カルデロン、サミュエル・L・ジャクソンら脇を固める共演者が、この映画のあと全員大物になっているのも見どころポイント。

…とまぁ久しぶりに『シー・オブ・ラブ』を堪能したわけですが、ネットで調べたところDVDは映像特典が収録された「スペシャル・エディション」なのだとか。

ブルーレイのほうが特典が少ないなんてことがあるんですね…。

気になる特典は、ハロルド・ベッカー監督の音声解説と、メイキング映像(約14分)、未公開シーン集(約6分)、オリジナル予告編(約1分)。自分のような仕事(=映画音楽ライター)をしていると、やはり監督がどんなことを言っているのか知っておきたい。

…というわけで、ブルーレイを持っているにもかかわらず、DVDも買ってしまいました。

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BANGER!!!コラムの補足/『フリードキン・アンカット』を見て分かってきたフリードキン監督の為人(ひととなり)

フリードキン・アンカット(Amazonプライムビデオ)

先日、BANGER!!!でウィリアム・フリードキン監督作品の音楽についてコラムを書きました。

鬼才、それとも奇人? 孤高の映画監督ウィリアム・フリードキンの音楽世界を『恐怖の報酬』ほか代表作から振り返る
https://www.banger.jp/movie/65959/

今月のBANGER!!!でなにを書こうかなと思っていたのですが、ムービープラスで『恐怖の報酬 【オリジナル完全版】』(77)とドキュメンタリー『フリードキン・アンカット』(18)の放送があるし、自分もフリードキン監督作のサントラを8種類くらい持っていたので、せっかくだからこの機会に音楽についてなにか書くかと思った次第です。

大体のことはBANGER!!!で書いたのですが、字数の都合や話の趣旨から逸れるので書けなかったネタがいくつかあったので、当方のブログで少し補足させて頂きます。

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『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』『ナイルの宝石』のBANGER!!!音楽コラムの補足

今月ムービープラスで『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』(84)と『ナイルの宝石』(85)の放送があったので、BANGER!!!で両作品の音楽コラムを書きました。

80年代サウンドに胸キュン! マイケル・ダグラス出世作『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』『ナイルの宝石』
https://www.banger.jp/movie/63055/

先日twitterでもちょっと書きましたが、ワタクシ以前から『ロマンシング・ストーン』のアラン・シルヴェストリの音楽についていろいろ書きたいなーと思っていました。
しかし国内盤サントラが出ないのでライナーノーツを書く機会もなく、数年前に発売された「20世紀フォックス映画 75周年記念盤」の差込解説書でほんのちょっぴり書いただけでした。
今回の放送の機会を逃したら当分『ロマンシング・ストーン』について書けないぞと思ったので、続編の『ナイルの宝石』と合わせて音楽をご紹介させて頂いた次第です。

そんなわけでまずは『ロマンシング・ストーン』から。

ワタクシは若い頃…というか子どもの頃にこの映画を地上波(日曜洋画劇場とか)で何度も観まして、その時はエレキギターとホーンセクションの演奏が印象的なカーチェイスシーンの曲が好きでした。あとはジョーンとジャックのダンスシーンの曲ですかね。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズでも恋人同士がダンスを通して心を通わせるシーンがあったので、「ゼメキスはこういう演出が好きなのかな」と思いながら観ていた記憶があります。

ただ、地上波だとエンドクレジットはカットされてしまうので、後年衛星の映画チャンネルで『ロマンシング・ストーン』を観た時、「エンドクレジット曲ってこんなにいい曲だったんだ」と思ったものです。
リズミカルなキーボードをバックに、メインテーマのメロディをゴキゲンなサックスで演奏している粋なフュージョン・サウンドだったのでした。

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『ダーティハリー』シリーズ5作品のサントラ盤が手元に揃ったお話

遅ればせながら先日『ダーティハリー3』(76)のサントラ盤をやっと入手致しまして、これでシリーズ5作品のサントラ盤+αが全て揃いました。20年かけてフルコンプした計算になります。

シリーズで好きなのは第1作と第2作、そして第5作という感じなので、当初は「まあ好きなタイトルだけ買えば、シリーズ全作揃えなくてもいいかな」と考えていたのですが、やはり5作中3つくらい愛着があるシリーズ物は、全部サントラを揃えないと何だか落ち着かなくなって参りました。

シリーズ全10作とかならともかく、5作くらいなら無理なく揃えられるのではないか思い、BS/CSの映画チャンネルなどでシリーズ一挙放送がある度に、「やっぱり買い揃えておこうかな」と実行に移した次第です。

先日NHK BSシネマやテレ東の「午後のロードショー」で『ダーティハリー』シリーズの放送があった時にチラチラとツイートさせて頂きましたが、ワタクシが買った順にシリーズのサントラ盤をご紹介していきたいと思います。

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