第87回アカデミー賞 最優秀作曲賞は誰が獲る? …と予想してみたの巻

theory of everything

先日アカデミー賞のノミネート作品が発表になりましたが、
当方の予想と違う作品がノミネートになったり、
逆にノミネートされなかったり、
まぁ何というか…「ふーむ、そういう選び方をするのね」という感じでした。

ワタクシここ数年は最優秀作曲賞の行方ぐらいしか興味がなくて、
全ての賞の予想をするほどの関心というかモチベーションが持てない状態です。
…と言いつつ、
『ライフ・オブ・パイ』(12)で弊社契約アーティストのマイケル・ダナが作曲賞を受賞した時は、
ワタクシ大喜びしてしまいましたが。。

続きを読む

新年のごあいさつ&2014年 個人的に印象に残ったサントラ盤7選

jack ryan

新年あけましておめでとうございます。
大晦日は『ゲームセンターCX』を延々見ながら、
HGUC ジェガンJ型を作っていたら年が明けました。
今は『ゲームセンターCX』のクレイジー・クライマーの回を見ています。

さて映画音楽物書きである以上、
何か2014年を総括するようなサントラネタを書こうと思ったのですが、
フツーに「2014年のサントラトップ10」とかやってもツマラナイので、
個人的に印象に残った作品を挙げていきたいなーと思います。

続きを読む

やっぱりジマーさんの音楽はいい… 『インターステラー』のサントラ盤

先日『インターステラー』(14)を観てきました。
上映時間169分の大作、事前情報や予備知識を一切入れずに観に行ったせいか、なかなか楽しめました。
スケールが大きい話なのか、究極的な内輪の話だったのかよく分からない印象も受けましたが(ネタバレになるので詳しいことは割愛)。

それにしてもジマーさんの音楽は今回も素晴らしかった。
一部で「音楽が饒舌すぎる」という感想もあったようですが、個人的には今回のジマーさんの音楽はいい感じに抑揚が効いていて、心に染み渡るサウンドだったと思います。

Interstellar: Original Motion Picture Soundtrack (Expanded Edition) – amazon

饒舌すぎるといえば、アメリア・ブラント博士が「愛だけが時空を超える」と力説するシーンの方が個人的には気になりましたね…。いくら喋っているのが科学者とはいえ、あれはセリフが説明的すぎる気がしてならない。

Love is the one thing that we’re capable of perceiving that transcends dimensions of time and space.
Maybe we should trust that, even if we can’t understand it.
All right Cooper.
Yes, the tiniest possibility of seeing Wolf again excites me.
That doesn’t mean I’m wrong.

…とまぁこんな感じで、この前にも3、4行近いセリフがあるという感じ。
あの場面、もっと自然なセリフ回しで「愛」の定義をしてくれていたらなぁ…と思いました。
とはいえ「スマホばっかりいじってないで、もっと広い世界に目を向けましょう」というクリストファー・ノーランのメッセージには大いに共感できるので、そういう意味では愛おしい映画ではありました。

ただ個人的な希望と致しましては、ノーラン監督は今後の作品で物語の世界観をもうちょっと小さくしてもらいたいなと思いますね…。
『ダークナイト ライジング』(12)以降、どうも話が壮大すぎていろいろ頭を抱えてしまうので。
『インソムニア』(02)とか『プレステージ』(06)の頃が恋しい今日この頃です。

続きを読む

【朗報】Rambling Recordsから傑作サントラ盤50タイトルがDSDリマスタリングで再発売!

Sele50_logo-660x660

サントラ盤やオサレなコンピ盤、
国内外の個性派アーティストのアルバムを精力的にリリースしているランブリング・レコーズさんから、
サウンドトラック盤の新旧名作50タイトルがリイシューされることになりました。
しかも全作品DSDリマスタリング&低価格でのリリース。
さらに高音質96kHz/24bitハイレゾ配信も同時リリースしてしまうらしいです。

以下、ランブリングさんのサイトから、
今回のリイシューのコンセプト紹介文を抜粋。

「この音楽、どこかで聴いたことある…」
そうした音楽のフレーズは、映画のサウンドトラックの楽曲であることがしばしば。
映画音楽の「スコア」と言われる音楽の深さ、
そしてそのクオリティの高さを皆さんに体感して頂くべく、
全ての音源にDSDリマスタリングを施し、
往来よりも低価格で発売することになりました。
より良い音源に生まれ変わったサウンドトラック、
一挙50タイトルをお楽しみ下さい!

オリジナル・スコアの奥深さ、
そしてクオリティの高さをリスナーの方に体感してもらいたいから、
単に旧盤をそのまま安価でリリースするのではなく、
DSDリマスタリングによる質の高い音で再発売しましょう!という心意気。
サントラの仕事に携わる者としては、嬉しくて泣けてきますね。。
これはもう「歌の入ってないサントラ盤はつまらない」とか言ってられませんよ!
スコア盤の面白さが分かると、映画もより深く味わえるようになりますからねー。

続きを読む

タイラー・ベイツのスコアも聴いて下さい! 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のサウンドトラック

guardians of the galaxy

先日『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)を観てきました。
いやーなかなかの映画でございました。
グルートがあんなカワイイ奴だとは思いませんでしたねー。
そっち系のキャラはアライグマのロケットが担当かと思ってましたが、
グルートのつぶらな瞳に胸キュンです。

映画冒頭の少年時代のピーターと病床の母との別れのシーン。
普通ならしんみりとする所なのですが、
ピーターのおじいちゃん役がグレッグ・ヘンリーで大笑い。
この人、ジェームズ・ガン監督やブライアン・デ・パルマ監督の常連俳優でして、
『スリザー』(06)の町長さんとか『スーパー!』(10)の刑事役、
デ・パルマ映画だと『ボディ・ダブル』(84)とか『ファム・ファタール』(02)に出てますね。
一番有名なのは『ペイバック』(99)かなー。
あの「ハバ・ハバ」とか言ってた裏切り者の悪党。
イカツイ顔でなかなか面白い芝居をする人です。

そして『スリザー』のカール博士の電話の声、
『スーパー!』の神の声に続いて、
今回もロブ・ゾンビが声の出演をしているのも見逃せない。
ちなみに今回はラヴェジャーズのナビゲーター役でした。
いっそのことラヴェジャーズの仲間役で出演すればよかったのにとも思いますが(違和感ないし)。

続きを読む