『サドン・デス』は初期ジョン・デブニーのアクション劇伴の傑作のひとつではないかと思う。

先頃「午後のロードショー」で『サドン・デス』(95)の放送があったとき、「あー、この映画はなんとなく観に行ったら思った以上に面白くて、映画館で続けて2回観たっけなぁ」などと在りし日を偲んでおりました。

自分が「『サドン・デス』なかなかいいぞ」と思った理由のひとつは、まずパワーズ・ブースの悪役演技が見応えあったから。
そしてもうひとつは、ジョン・デブニーの派手に鳴らすタイプのアクションスコアが見事に当方のツボにハマったからでした。

デブニーの音楽が気に入ったのに、なぜ当時の自分はサントラ盤を買わなかったのか。
たぶんまだジョン・デブニーという作曲家のことをよく知らず、サントラの購入を先送りしてしまったのだと思います。
あとはこの時期のVarese盤サントラあるあるなのですが、CDの収録時間が30分台で少なかったせいもあったたかもしれません。

通常版サントラはデジタル版で入手可能
Sudden Death (Original Motion Picture Soundtrack)

そうは言っても力作スコアであることに変わりはなく、「やっぱりサントラ買っておけばよかったな。デジタル版でもいいから買っちゃうか」などと考えていたところ、Vareseからデラックス・エディションのサントラ盤が2,000枚限定リリースになったので即オーダーしました。

Sudden Death (Deluxe Edition) – TOWER RECORDS
※デラックス・エディションのサントラはデジタル版も出てます。
Sudden Death (Original Motion Picture Soundtrack / Deluxe Edition) – amazon music

CDを外したバックインレイのトレイ側の写真がこのシーンなのもよく分かってる感じ。着ぐるみとヴァン・ダムの本気バトルは本作の見せ場のひとつでしたからね。

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遅ればせながら祝DSDリマスター盤発売! 『アイアンマン』はストーリーも音楽も1作目が一番好きですの巻

iron man

先週『パーソン・オブ・インタレスト』のサントラ盤のことを書いたので、
今月はラミン・ジャワディ強化月間ということにして、
彼の作品についていくつか書かせて頂きたいと思います。

今回はもうブログタイトルそのまんまなんですけど、
ワタクシ『アイアンマン』シリーズは2008年の1作目が一番好きなのであります。
前も書きましたが2作目はエピソードをいろいろ詰め込みすぎてドラマが浅いし、
何よりミッキー・ロークの扱いがヒドすぎる(特に後半)。
3作目は中国市場を露骨に意識した内容が気になって何だか話に乗っていけない。
その点1作目は、ストーリーが(いい意味で)シンプルで、
キャラクターの行動や性格づけがブレていないのが素晴らしい。

『ダークナイト』3部作のブルース・ウェインや、
『パーソン・オブ・インタレスト』のハロルド・フィンチの系譜に連なる、
「豊富な資金を悪との戦いに注ぎ込む大富豪」というトニー・スタークのキャラはやはり清々しい。
トニーとオバディア・ステインの関係を、
モーツァルトとサリエリに見立てた脚本もいいですね。
オバディアがサリエリのピアノ協奏曲(ラルゲット)を弾くシーンがあるので、
まぁ恐らくそういう解釈で合っていると思いますが。

で、音楽ネタついでにオリジナル・スコアの話になるわけですが、
『アイアンマン』シリーズは1作目がラミン・ジャワディ、
2作目がジョン・ファブロー監督のお気に入りのジョン・デブニー、
監督がシェーン・ブラックに代わった3作目が、
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(13)のブライアン・タイラーと、
続編が作られる度に作曲家が交代しましたが、
やっぱりいま聴いてもジャワディさんの1作目の音楽がベストではないかと確信しております。

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『顔のないスパイ』の凄腕ギタリスト

リチャード・ギア&トファー・グレイス主演のサスペンス・アクション『顔のないスパイ』を観てきた。

まぁ映画の内容は低予算のB級アクションという感じだったのですが、ジョン・デブニーのスコアが妙にギターロック調で印象に残りました。

誰がギターを弾いているのか気になったので、エンドクレジットで目をこらして音楽関係の情報をチェックしてみたら、何とギタリストがラッシュのAlex Lifesonではありませんか。なるほど、どおりでハードロック風のギターだったわけだ。

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ランディ・エデルマンの音楽が好きなので、『ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝』サントラ盤の音楽解説が書けて嬉しかったというお話。

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、『ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝』(08)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。スコア作曲はランディ・エデルマン。
国内盤サントラはもう廃盤&在庫切れなので、デジタル版へのリンクを貼っておきます。

The Mummy: Tomb Of The Dragon Emperor Original Motion Picture Soundtrack – amazon music

物語についてはもはや説明不要でしょう。冒険野郎リック・オコーネル(ブレンダン・フレイザー)とその仲間たちがミイラ退治を繰り広げるアクション・アドベンチャー・シリーズの第3作目です。今回は舞台をエジプトから中国に移し、ジェット・リー扮する皇帝とその配下の兵馬俑軍団相手に荒唐無稽なドツキ合いを繰り広げております。

物語の舞台が中国に移った時点で少々嫌な予感がしていたのですが(そもそもその時点で邦題の『ハムナプトラ』ではないわけですし)、エヴリン役もレイチェル・ワイズからマリア・ベロに替わったり(念のためフォローしておきますとマリア・ベロは演技派の名女優ですし自分は好きです)、リックの息子のアレックスにイマイチ好感が持てなかったり、全体的にモヤモヤする映画でございました。

このように作品の出来に関しては正直微妙な感じだった『ハムナプトラ3』ですが、音楽はなかなか良かったです。第1作のジェリー・ゴールドスミス、第2作のアラン・シルヴェストリと来て、今回はロブ・コーエン監督のお気に入り作曲家ランディ・エデルマンが音楽を担当しております。

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